今月末からアメリカとカナダでデベロッパー向けキットの出荷が予定されている、Microsoft Researchのヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens」。
すでにいくつかのアプリも公開されており、VR映像のリアルさや充実した機能が大きな話題になっていた。
25日には、HoloLensを使った最新のイノベーション「holoportation」が発表。アップされたデモ動画には、離れた場所にいる人物と会話する様子が収められている。
・独自キャプチャー装置を用い仮想テレポート
holoportationは、世界中のどこへでも「リアルタイムで仮想テレポート」するという技術。
このシステムでは、独自のキャプチャー装置で一方の人物の動きをリアルタイム撮影。3Dイメージは圧縮・転送され、HoloLensを着用した別の場所にいるユーザーは、あたかもその人物が同じ部屋にいるように会話ができるのだ。
・未来のコミュニケーションを根本から変える?
プロジェクトを率いるシャーラム・イザディ氏はholoportationが「未来の人々がコミュニケーションする方法を根本的に変えるものだ」と説明。映像の中では、別部屋にいる娘の3D映像との会話を披露する場面も。
なんとも驚くような技術だが、いくつかの課題も残されているようだ。ある意味では当然のことながら、現時点ではお互いが触れ合うことはできない。そのため、お互いの位置が重なると、どちらかの体の中を通り抜けてしまうことになるという。
距離的に、さらには時間的に隔たった人たちのコミュニケーションを可能にする、holoportation。実用化については未定とのことだが、今後の発展が楽しみな研究だ。
Hololens Holoportation: Virtual 3D Teleportation in Real-time