アメリカのオースティンで開催されている国際的見本市「SXSW」で、組地 翔太氏、片山 健氏ら、法政大学出身のメンバーを中心としたチームが、ユニークな「Otopot」というツールを展示している。
・ポットに声を吹き込もう
その名の通り、“中に音(声)を閉じ込める”ポットで、メッセージカードのようにして、ボイスメッセージを残せるという。
音声を録音するデバイスとしてはボイスレコーダーがあるが、機能に特化する一方、デザイン性はあまり省みられてこなかった。「Otopot」は何度も試行錯誤を重ね、手に取りやすく、日常使いしやすいデザインを目指した。
・「音声を水のように扱う」というコンセプト
「音声を水のように扱う」というコンセプトの元に企画されたこのポットだが、使い方はいたってシンプル。
声を録音したいときには、ポットのフタを取り外して、1分以内でメッセージを吹き込むだけ。
メッセージを受け取る相手側は、ボイスメッセージが吹き込まれていた場合、ポットを振ると“パシャパシャ”と水のような音がするので、メッセージの有無を認知できる。
フタを開けるとメッセージが再生され、フタを閉じるとそのまま保存された状態をキープしておける。
もし、メッセージを消去したいと思ったなら、ポットを傾けて“水を捨てる”ようなアクションを取ると、“チョロロロ”という水が落ちる音がして、録音が消去される。
この「Otopot」には、照度センサー、加速度センサーが搭載されていて、フタの開閉を照度センサーが、傾けられるアクションを加速度センサーが認識するという。
・中心機構がユニット化されていて、取り外しができる
そのままだとポットのような形状に見えるが、実は中心となる機能部分がユニット化されている。
この「OTOPOT Core」部分は、取り外せる設計になっているのも大きな特徴だ。「OTOPOT Core」が入るくらいの大きさの、フタ付きの容器であれば何でも、好きな容器に移し替えて使えるのも楽しい。
・今年後半にクラウドファンディングで出資を募集予定
生の声ほど、人の感情、細部に渡るニュアンスまで伝えられるものはない。子どもや家族とのコミュニケーションに、職場でのちょっと楽しいやり取りに。ボイスメッセージだからこその人間味を伝えられる、シンプルながらユニークなツールだ。
チームとしては、今年後半にクラウドファンディングで出資を募集する予定だという。
Otopot