国内では宅配実験などの取り組み以上に、落下事故や禁止区域での飛行といった出来事で注目を集めた小型無人機「ドローン」。昨年末には改正航空法が施行され、人口が集中地域の上空で飛行させる場合には許可が必要になった。
違法ドローンを迎撃する対応も各国で研究が進み、別のドローンを利用した迎撃・捕獲のアプローチのほか、オランダでは鷹を用いた捕獲作戦も検討されている。
このように警備当局が対策に苦慮しているドローンだが、このほど新たな迎撃方法を採用したスマートな“バズーカ砲”が公開され、注目を集めている。
・100メートル先までのドローンを捕獲
「SkyWall 100」は、イギリスのスタートアップOpenWorks社が手掛けた最新型対ドローンデバイス。射程距離は約100メートルで、飛行するドローンに向けネットが入った弾を発射し、空中で捕獲するというバズーカ砲だ。
肩掛け式ながら重さは約10キロと操作性・機動性にすぐれ、様々なシチュエーションで活躍しそうだ。
・スマートスコープが目標の位置を自動測定
SkyWallはスマートスコープを搭載しており、目標とする飛行ドローンの距離や方向を自動的に測定。照準を合わせる位置や発射のタイミングは、操作者に対して音で伝えられる。
捕獲用のネットはドローンのプロペラに絡まることで飛行を無効化。落下時にはパラシュートが展開することで、地上での接触事故が避けられるほか、着地時の損傷を抑えることで解析も容易になりそうだ。
SkyWallの販売価格などは明らかにされていないが、2016年中には発売されるということだ。
SkyWall : SkyWall100 Drone Defence System - A Man Portable and Cost Effective Counter Drone System