とりわけ、ワイン向けのぶどうなど、付加価値の高い農作物の栽培では、航空写真の活用が注目されはじめている。
・農業向け航空写真提供サービスの先駆け的存在
農業における航空写真へのニーズにいち早く対応したのが、米カリフォルニア州のスタートアップ企業「TerrAvion」だ。
農業に特化した航空写真の提供サービスを2014年2月にリリースし、現在、カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州およびグレートプレーンズを対象エリアとして展開している。
TerrAvionは、週1回対象エリアを上空から撮影し、その翌日には、航空写真のデータのアップロードを完了。
ユーザーは、スマートフォンやPCからTerrAvionの専用ポータルサイト「Overview」にアクセスすると、カラー画像、近赤外画像、熱画像のほか、植生の分布状況や活性度を示す正規化差植生指数(NDVI)を閲覧できる仕組みだ。
・統計データの提供もスタート
また、TerrAvionは、2016年3月、自社の画像解析に基づく統計データの提供サービスも開始。
定期的に農地の現状を航空写真で可視化するのみならず、統計データを活用することで、生産性の向上や灌漑の最適化などにつながると期待されている。
TerrAvionのように、デジタル技術を農業分野に応用したサービスが広がることで、農業のIT化がさらにすすみそうだ。
TerrAvion