しかしながら、沿岸海域は、浅すぎるうえ、砕波の影響により、観測機器を使った海水の測定が容易でない。
・サーフィンしながら、海水の状態を測定
米国の環境保護団体「The Lost Bird Project(ロストバード・プロジェクト)」は、サーフボード向けデジタルガジェットの開発ベンダー「BoardFormula(ボードフォーミュラ)」と提携し、センサー内蔵型フィン「Smartfin(スマートフィン)」を開発した。
Smartfinは、サーフボードに装着することで、ユーザーがサーフィンをしている間、位置情報のほか、海水の温度や塩度、pH(水素イオン指数)などを自動的に測定。
測定データは、Bluetoothを通じてスマートフォンに転送でき、世界各地の研究グループらにオンラインで共有される仕組みだ。
なお、Smartfinは、一般的なフィンと同様の機能も果たし、既存のあらゆるサーフボードに取り付けることができる。
・クラウドソーシングを活用した海洋モニタリング
Smartfinは、クラウドソーシングを活用することで、従来、困難であった沿岸海域の観測データを収集しようとしている点が画期的。
世界中のサーファーが波乗りを楽しみながら測定した貴重な海洋データは、今後、様々な研究開発に役立てられるであろう。
Smartfin