衝撃的なキャッチフレーズとともに登場した、「Chatter Auto Translator(チャターオートトランスレーター)」。今秋注目の、ビジネスツールの1つである。
世界トップシェアのCRMソリューション、Salesforceのコラボレーション支援ツールに対応した翻訳アプリとして開発。同サービスの普及率を考えると、今後の導入数も、大きく伸びそうな予感がする。
提供元は、インターネット総合コンサルティング企業のマーキュリープロジェクトオフィス。これまで障壁とされてきた言語問題を、いかにして打ち破るのか。Cloud Applications 事業部、代表取締役、赤堀 哲也(あかほり てつや)氏に話を聞いた。
・リアルタイムで最大64言語を自動翻訳
Q1:まずは、「Chatter Auto Translator」開発のきっかけからお聞かせください。
Cloud Applications 事業部は、“世界中のテクノロジーをつなげて、世界中の人の効率を向上させる”をミッションに、活動を始めました。
クラウドの発展と市場浸透により、今や中小企業でもクラウド利用は当たり前となっており、大企業と中小企業が利用する技術差は、日々狭まる傾向にあります。
Salesforceも経営基盤として、日本はもちろん、世界中に広がってきました。そこで第一弾として、Salesforceに対応した、“世界中の人の効率を向上させる”アプリを企画したのです。
Q2:「Chatter Auto Translator」とは、どんなサービスなのでしょうか。
Salesforceの標準機能の一つに、コラボレーション支援ツール“Chatter”があります。
これは企業利用に対応したセキュリティを担保しながらも、Facebookのように気軽で非同期なコミュニケーションを実現します。また、利用者の場所や時間、デバイスなどに制約を受けず、社員同士のコラボレーションを、飛躍的に効率化させます。
「Chatter Auto Translator(以下CAT)」は、その“Chatter”の標準機能を拡張させ、リアルタイムに最大64言語(2015年11月5日現在)まで、自動翻訳するアプリです。
・現場の生の声をいち早く共有
Q3:本サービスは企業のビジネスに、どのような形で貢献するのでしょうか。
グローバル企業の多くは、マネジメント層のみが英語(もしくは親企業の母国語)を話し、現場の声をマネージャーのフィルターを介して、経営層に伝えています。
現場を大切にする経営の重要性が叫ばれながら、現場(現地語のスタッフ)の声に、仕組みとして気づける環境がないのが現状です。
(中略)(CATは)その現場の声を、さまざまな言語に自動翻訳し、社員同士、言葉の壁を越えたコミュニケーションを発生させます。また、検索対象にすることで、製品・地域ごとの問題や良い点を、いち早く組織内で共有し、企業のビジネスを、より強固にしていきます。
Q4:今後の展開について、教えてください。
現在発売されているCATは、セルフサポートエディションのみとなっています。
(中略)今後は、プレミアサポートエディションを、Salesforceのインプリや販売ビジネスをしている日本国内、もしくは海外の企業とパートナーシップを構築し、日本・アメリカ・アジア・ヨーロッパなど、世界中で販売を進めていく計画です。
すでに、第2弾アプリの開発を始めているという同社。アイディアストックは何と、30以上もあるそう。積極的なアプローチは、まだまだ続きそうだ。
Chatter Auto Translator(AppExchangeページ)