震災によって一旦落ち込むもの、その後すぐ回復。2020年のオリンピック開催時には、ピークを迎えると予測されている。
そうなると、やはり知ってほしいのは、古くからの伝統と文化。観光だけではない日本独自の魅力を、世界中の人に認知してもらいたいものである。
そんな背景を受けて誕生したのが、外国人をターゲットとする「wasabi(ワサビ)」だ。8月から公開されたβ版が大好評。Facebookページでも35万“いいね!”を集めた、期待のウェブメディアである。
コンテンツを手がけるのは、6月創業のカルペ・ディエム。サービス誕生のきっかけから未来の展望まで、COOの山本 恵美(やまもと えみ)氏が語ってくれた。
・日本文化を筆頭に幅広い切り口でアピール
Q1:まずは、「wasabi」提供のきっかけと経緯から、お聞かせください。
モノやコンテンツを生み出す日本のクリエイター(職人・デザイナー・作家等)の活躍の場を広げたい、もっと評価を高めたい、という想いが始まりです。
訪日客は増え続けていますし、日本という国や文化に興味を持っている外国人は、多いと思います。「だったら、もっと知ってもらおう、ファンになってもらおう」と考えて、日本文化を発信するメディア「wasabi」を立ち上げました。
Q2:「wasabi」とは、どんなメディアなのでしょうか。
日本文化をテーマにしていますが、切り口は幅広いです。人によって興味を持つきっかけや、入り口が異なるので、あえて間口を広げています。
コンテンツを通して、文化的な背景や風土にも触れていただき、琴線に触れたことを起点に、興味関心を深めていただければ、と思っています。
また、コンテンツの内容を決める際に、外国人がどういうテーマに関心を抱くのかは、意識しています。
・興味がアクションになったとき、応えられるメディアでありたい
Q3:これまでのβ版と正式版との違いは、どこにあるのでしょうか。
コンテンツの内容に、大きな違いはありません。
β版公開の時点では、開発が全て終わっている状態ではありませんでした。ただ、閲覧にはほぼ不具合のない状態になっていたため、β版として公開していました。
もちろん、これからも改良は加えていきますが、ひとまず検証が完了したため、10月1日をもって正式版の公開日としております。
Q4:これから「wasabi」は、どのようなサービスに育っていくのでしょうか。未来の展望を、お聞かせください。
「wasabi」のコンテンツを読んで、日本に行きたい、こういうことがやってみたい、この商品が欲しい、というようなニーズが出たときに、それに応えるメディアになっていきたいと思っています。
具体的には、ECとの連携やインバウンド関連の企業さま、自治体との連携などを考えています。また、将来的には、アウトバウンドにも着手していく予定です。
ただ情報を流すだけでなく、次に起こしたいアクションができたときにも、“使える”メディアでありたい、と願っています。
現在も、順調にPV数を伸ばし続ける「wasabi」。良質なコンテンツで、どんどん日本のファンを増やしてほしいものである。
Japanese culture media wasabi