突然の雨に降られてびしょぬれになったり、外出先でお気に入りの傘を置き忘れてしまったり、誰しも傘にまつわる苦い経験を、ひとつくらいは持っているだろう。
・いつでもどこでも借りられる、傘のシェアリングサービス
カナダ・バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学(UBC)で先月、傘のシェアリングサービス「UmbraCity(アンブラシティ)」が正式にスタートした。
大学の構内5カ所に、それぞれ40本の傘を備えた自動貸出スタンドを設置。
事前に会員登録したユーザーなら、専用端末を使って、いつでも必要なときに借りることができる。
貸し出しから48時間以内にいずれかのスタンドに返却すれば、利用料は無料。
以後20ドルを上限として、1日経過するごとに2ドルが課金される仕組みとなっている。
UmbraCityは、現在、ブリティッシュコロンビア大学のみで運営されているが、今後は、バンクーバー市の他のエリアにも展開していく方針。
傘の貸出料のほか、傘布やスタンドを広告メディアとして企業などに販売し、収益源としていきたい考えだ。
・傘にもシェアリングエコノミーの仕組みを応用
自動専用スタンドによる傘のシェアリングサービスとしては、ニューヨークの「brellabox」が先行。
また、日本でも、2011年頃から、不要のビニール傘をリユースした「シブカサ」や、傘を広告メディアとして活用する「タダカサ」など、傘の無料貸出サービスが実施されてきた。
UmbraCityに代表される試みは、シェアリングエコノミー(共有経済)が、あらゆるモノに応用されつつある証といえよう。
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