とはいえ、出入国、手荷物検査や税関など、さまざまなチェックポイントを通過せねばならず、どれくらいの待ち時間になるのか気になるところ。
・空港内の待ち時間を予測するシステム
そんなニーズに応えようという取り組みが、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港でスタートした。
Blip Systemが開発している「BlipTrack」という屋内センサーシステムで、ビーコンモジュールと、乗客の携帯電話を用いて、正確な待ち時間を推計し、付近のスクリーンに現状を表示するというものだ。
・13のスポットに設置
現在のところ、運輸保安庁のセキュリティチェック(TSA)や、税関・国境取締局(CBP)、タクシー待機場など、国際空港内の13のスポットに設置されている。
・乗客の携帯電話をモニターし、その動きをチェック
「BlipTrack」のセンサーが、空港内のWiFiやBluetoothデバイスを通じて、乗客の携帯電話をモニターし、その動きをチェックする。
モニター対象となったデバイスには、それぞれ固有のIDが付与され、暗号化される。
・ポイント通過までにかかった所要時間から混雑を推測
ポイントに設置されている最初のビーコン付近を通過すると、IDごとにタイムスタンプが押される。
そして、同じIDのデバイスが次のビーコン付近で再び検知されたとき、到着するまでにどれくらいの時間を要したのかを計測して記録。
集められたデータから正確な待ち時間の見積もりが割り出されるという流れだ。
・空港の混雑緩和に役立つ
管理者側としては、混雑状況を把握することで、スムーズな誘導ができるようにいち早く手を打つなど、混雑緩和の対策がしやすくなる。
また、乗客としては、待ち時間の予測が立てられることで、必要以上にイライラすることなく、安心につながるほか、乗り遅れそうな場合には、スタッフに事前に相談したりできるだろう。
・すでに世界各国の空港で導入
「BlipTrack」のシステムは、すでにアムステルダム、ドバイ、トロントなど、世界各国の20の空港で導入されているという。空港の混雑緩和に一役買ってくれそうだ。
BlipTrack