しかし、日本・ドイツ・フランスなど、「Uberの事業・サービスは、違法である」との立場をとる国・地域も少なくない。
このように、UberのようなP2P型の相乗りサービスは、ときとして法規制や既存の産業構造との対峙を余儀なくされているのが現状だ。
・世界200都市で展開する、定額の予約制ハイヤーサービス
これに対して、現行法令の遵守を前提に、待機中のドライバーと利用者をマッチングさせるサービスを展開しているのが、「Blacklane(ブラックレーン)」。
独ベルリンで2011年に創設されて以来、50カ国200都市で展開し、2013年12月には、東京にも進出している。
具体的には、まず利用者が、ウェブサイトもしくはスマホアプリから、乗車1時間前までに、乗車場所と行き先、希望車種を入力して予約。
利用料金は、通行料金や税金、チップなどをすべて含めた定額制となっている。
Blacklaneでは、利用者からの乗車予約をもとに、提携先のハイヤーサービス会社に所属する待機中のドライバーとマッチング。
受託したドライバーが、指定された乗車場所に、利用者を迎えにいく流れとなっている。
とりわけ空港から市街地に移動する手段として、その土地に不案内な観光客や、大きな荷物を抱えた旅行者から、ニーズが高いそうだ。
・既存サービスの需要と供給をテクノロジーでマッチング
Blacklaneは、既存の産業構造をふまえた上で、テクノロジーを活用し、サービスの需要と供給をマッチングさせているのが特徴。
これによって、企業側の業務生産性を向上させると同時に、利用者に対して、より高い利便性を提供している点が秀逸といえるだろう。