個人同士のやり取りによって、車の売買ができる「Ancar(アンカー)」は、仲介業者を介さず、売り手と買い手、双方の利益を最大限まで引き出すプラットフォーム。
車の出品時には、査定士を派遣。査定・検品結果を明記した上で、サイトに掲載する。個人売買にありがちな不安感を払拭した点も、特筆すべきところだ。
提供元は、今年誕生したばかりのスタートアップ企業、Ancar。代表取締役の城 一紘(じょう かずひろ)氏の目標は、ITの力で業界全体の課題を、解決することだという。
・自動車整備業界への利益還元も同時実現
Q1:「Ancar」提供のきっかけと経緯を、お聞かせください。
兵庫県で代々続いている整備工場をルーツに持つ私が、モバイルインターネット企業を経て家業に戻った際に、自動車業界に対して、インターネットで解決できる課題が山積していると感じたのが、きっかけになります。
起業準備を進める中で、共同創業者の越島と出会い、本格的に始動。
カーライフのさまざまな場面にある課題を、インターネットを通じて解決するのが最終的な目標ではありますが、手始めに個人間売買プラットフォームを通じて、現在の中古車市場で常識となっている、不透明な価格や安全性の欠落などに対して挑戦していきたいと思っております。
Q2:「Ancar」とは、どんなサービスなのでしょうか。
既存の中間事業者を廃した、個人間の中古車売買プラットフォームです。
これまでの流通過程では、売り手は車買取店で車を売却し、いくつかの中間事業者と手数料を経て中古車販売店に並んでいました。
「Ancar」では、それらの中間事業者を廃し、売り手は「Ancar」に車を登録するだけで、自分の車を購入してくれる買い手を見つけることができるようになっています。
また、車の登録過程で車の状態を判別する査定士や、点検・整備を行う整備工場を介することで、車の品質保証を確かにするとともに、自動車整備業界への利益還元も行ってまいります。
・サービス拡大に向けて提携工場を増加
Q3:本サービスを利用することで、ユーザーはどのようなメリットを得るのでしょうか。
特筆すべきユーザーメリットとしては、安心・安全、そして価格があります。
「Ancar」では前述のとおり、査定士や整備工場との提携を進めており、サイト上で取り扱う車の品質の向上に努めております。
特に現状では、購入後の整備・点検を行う事業者が多いため、ユーザーの皆さまにとって、安心して購入してもらえるプラットフォームとしての自信があります。
また、消費税や中間手数料がかからない、個人間売買ならではの価格も同時に実現しており、ユーザーの皆さまのカーラライフの充実にも、貢献していく所存です。
Q4:今後の展開について、教えてください。
当面の目標としては、整備工場ネットワークの拡充が、重要だと考えております。
現在は、東京と神奈川を中心に提携工場を増やしており、関東圏全域、さらにそれ以外の地域へと、拡大を進めていきたいと思っております。併せて、ユーザービリティの向上にも、努めていくつもりです。
サービスとしては現在、β版段階にある「Ancar」。城氏たちの今後の活動に、期待したい。
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