しかし、そのちょっとしたことが解決しなければ、先へ進めない。今この瞬間、解決するすべが欲しいのだ。
そこで活用したいのが、この「Tumin(ツーミン)」である。
開発関連で生じた、“ちょっとした行き詰まり”を、それを経験した他者に質問できるサービス。1件につき500円から、詰みの解決を依頼できる、技術者のための相談系クラウドソーシングだ。
開発元は、昨年創業のパエリア。代表取締役兼Web/Appディレクター、山口 隆広(やまぐち たかひろ)氏に、ユニークな発想の原点を聞いた。
・課題解決に必要な知識と経験を有料で提供
Q1:「Tumin」提供のきっかけを、お聞かせください。
会社を辞めて独立したとき、自分でも何か1つコードを書けたほうが、この先役立つだろうと、小さなサービスを作るのをゴールとして、とあるプログラミング言語を学んでいました。
その際、ちょっとしたエラーで詰まってしまい、3、4日ほぼ進捗がないようなことが、よくありました。
こういったことが続くと、誰かにご飯をおごっても、すぐに解決したいという気持ちが大きくなり、それならば、これをサービスにしてしまおうと、考えたのがきっかけです。
Q2:「Tumin」とは、どんなサービスなのでしょうか。
自分が今詰まっていることについて、それをかつて経験した人に、報酬を支払う代わりに解決してもらえるサービスです。
あえて有料にした理由は、お金を取ることで仕事として責任を持ってもらえるようになること、これまで得た経験や知識によって人を助けることは、無償の善意だけでなく、報酬が発生してもおかしくない、と考えているためです。
加えて、不特定多数に知られず依頼・解決できる機能もありますので、実際の業務での課題解消にも、利用しやすいかと思います。
・身近な“詰み”を相談する場も
Q3:サービス開始から数日経過しましたが、ユーザーの反響は、いかがでしょうか。
ありがたいことに、プレスリリースは3000名以上もの方に、見ていただくことができました。
ただ、登録はしてみたものの、何を質問したらいいのだろう、という状況にあるのが正直なところです。(中略)
まずは、事例を作っていくことが先決なので、自身が詰んでしまわないよう、焦らず改善していきたいです。
Q4:将来的に、「Tumin」をどのようなサービスにしたいとお考えですか?未来への展望をお聞かせください。
今は、ふわっとシステム開発を中心に置いていますが、開発についての課題解決が多くなれば、実力やコミュニケーションのしやすさもお互いわかりますので、そこから実際の開発案件の依頼につなげられる場にしていきたい、という思いはあります。
また、別の方向性としては、開発に限らず勉強や生活など、身近な詰みについても、気さくに相談できる場を、検討したいと考えています。
詰んでしまったと思っていても、周囲から見れば、案外簡単に救えるものも多いかと思いますので、世界が詰まない状態をめざしたいです。
Tumin