普通、飛行ドローンというと、内部に電池バッテリーを搭載しており、1回の飛行につき、およそ20~30分程度の連続飛行しかできないものが多い。
・風力で動く飛行ドローン
そこで、より長い飛行時間を実現しようと取り組んでいるのが、カリフォルニアのスタートアップ「XAir Unmanned Aerial Systems」だ。同社の飛行ドローンは固定翼タイプで、なんと風力で動くモデルになっている。
・小型ソーラーパネル搭載
通常の飛行ドローンと違い、動力用の電池バッテリーを積んでおらず、およそ680グラムという軽さを実現。小型のソーラーパネルまで搭載されており、変換されたエネルギーは、内部の電子構造を動かしたり、内部バッテリーの充電に用いられるという。
・2時間以上の連続飛行を実現
開発者の1人Seshu Kiran氏によると、プロトタイプのドローンは連続して2時間以上の飛行に成功。もちろん風力、太陽光以外のエネルギーは消費していない。もし風の状態がよければ、理論上は無期限の飛行が可能だという。
プロトタイプは、垂直離陸・着陸が可能で、フライトコントロールができるほか、風速検知のセンサー、広角対応・熱感知マルチスペクトルカメラ、3次元空間認能力などの機能を搭載。
さらに、飛行情報の分析をおこなえるクラウドシステムなど、専用のソフトウェア開発が進められている。
・農業、地図作成、インフラ点検などに活用
この長時間の飛行が可能なドローンは、ドローン好きな人の趣味用としてだけではなく、農業、採鉱、インフラ点検、地図作成、映画撮影など、さまざまな業務に役立つのではないかと期待されているようだ。
XAir Unmanned Aerial Systems