今でこそ脚光を浴びる彼女たちだが、ほんの数年前までスポンサーもなく、過酷な状況にあったことは、誰もが知るところだ。
なでしこのみならず、日本は海外に比べてスポーツに対する支援が、消極的だと言われている。いわゆる花形スポーツ以外には、補助金すらつかないのが現状だ。
そんな中気概を見せているのが、「スポクリ」である。このたび、新サービス「スポクリ動画広告」もリリース。日本のスポーツ支援拡大に向けて、着々と準備を進めている最中だ。
提供元のJMS、代表取締役、衛藤 涼太(えとう りょうた)氏が、取材に応じてくれた。
・1秒2円の動画広告でスポーツを支援
Q1:まずはさかのぼって、「スポクリ」提供のきっかけから、お聞かせください。
2008年の北京オリンピックが、大きなきっかけでした。
マイナースポーツでオリンピックをめざす選手の特集を、TVで放映していたのですが、彼はオリンピックの代表候補にも関わらず、アルバイトをして、遠征費用や用具を、自腹で賄っているようでした。
日本を代表してオリンピックに出場するのに、自腹で遠征に行かなければならない。(中略)なんとか(選手のために)遠征費などを、自腹で払わずにすむ状況を、作り出したいと思いました。(中略)
そこで「クリック課金型の広告」と、「スポーツ支援」を組み合わせれば、スポンサーにとっても、メリットのある支援の仕組みを作れると思い、立ち上げたのが「スポクリ」です。
Q2:「スポクリ動画広告」とは、どんなサービスなのでしょうか。
まず「スポクリ」は、クリック課金型の広告によって、スポーツを応援するサービスで、ボタンをクリックすることで、対象のスポーツを支援できる仕組みです。(中略)
今回リリースした「スポクリ動画広告」では、ボタンをクリックした後、スポンサーの動画広告が流れます。(中略)動画広告を見てもらうことで、よりスポンサーのサービスや商品について、理解してもらえるようになっています。(中略)
動画広告の長さ1秒につき、2円をスポンサーからいただき、そのうち1円を、スポーツ支援金として支払います。
・もっと身近にスポーツを楽しめる環境を作りたい
Q3:今後の展開について、教えてください。
これから東京オリンピック・パラリンピックに向けて、スポーツはより盛り上がっていくことが期待されます。
企業もスポーツ支援に前向きになりつつあるため、より多くのスポーツの支援ができる体制を整えていく予定です。
特に障害者スポーツに関しては、まだ支援が少ない状態なので、積極的にスポンサーを見つけて、支援できればと思っています。
Q4:「スポクリ」の最終目標は、どこにあるのでしょうか。
「スポクリ」をスタートしてから、日本にはさまざまなスポーツがあることを知りました。(中略)
スポーツの選択肢を増やすことで、多くの方が健康になったり、コミュニティや地域活性化、障害者との交流など、良い波及効果が生まれると考えています。
(オリンピックで)日本が多くのメダルを獲得し、国内が盛り上がることにも貢献したいのですが、もっと長い目で、より身近にスポーツが楽しめる環境を作っていきたい、そう思っています。
スポクリ