そんな中、アメリカ運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)が、ドライバーの体内のアルコール濃度を検知し、「酔っている」と判断すると車を動かせないシステムの開発に着手した。
・2つのセンサーで飲酒運転をストップ
車内アルコール検出システム「DADSS (Driver Alcohol Detection System for Safety)」は、運転席の2つのセンサーが1秒以下でドライバーの酒気を感知するシステム。
まずは、車に乗り込んだドライバーの呼気を“BREATH-BASED SYSTEM(呼気アルコール検出システム)”がハンドルステムから吸収し、二酸化炭素とエタノールを検出して摂取したアルコール量を算出。
そして、イグニッションボタンに付いたもう1つのセンサー“TOUCH BASED SYSTEM(接触型アルコール検出システム)”が、指先から血中アルコール濃度を測定。
基準値を超えるアルコール度数が検出されると、警告メッセージが出てエンジンがかけられないようになっている。
ちなみに、ドライバー席しかモニターしないようになっているので、助手席の人が酔っていても影響はない。
・5年以内の実用化を目指す
「DADSS 」のリサーチプログラムには、BMW、トヨタ、ポルシェなど世界の自動車メーカーが賛同。
アメリカ運輸省高速道路交通安全局は、5年以内の商業化を目指したいとしている。
ドライバーの無責任な行動から、大切な命を奪ってしまう飲酒運転。
近年の新車に搭載された緊急自動ブレーキシステムと同じように、多くの車に標準搭載される日も近いのかもしれない。
DADSS (Driver Alcohol Detection System for Safety)