・フレキシブルなオーガニックソーラーパネル
フィンランドにあるVTT Technical Centreの研究チームでは、フレキシブルで、かつ有機物からつくられたリサイクル可能なソーラーパネルを開発している。
この“オーガニックソーラーパネル(OPV、有機機薄膜太陽電池)”は、なんと100メートルのフィルム層をわずか1分以内で生産でき、大量生産が可能だ。
・薄さはわずか0.2mm
薄いプラスチック箔からなるフィルムは、0.2ミリメートルという薄さにも関わらず、内部には光を集めるために必要な電極やポリマー機構が内包されている。
研究チームでは、葉っぱの形をしている太陽光電池を含んだソーラーパネルをプリント。およそ200のリーフパーツからなる1平方メートルのソーラーパネルで、3.2アンペアの電流量、10.4ワットの電力を発生するという。
・さらなる発電効率を目指し、新素材も視野に
確かに、まだまだ少ない発電量ではあるものの、ペロブスカイトのような新しい素材を活用して、さらなる発電効率の向上も検討していく意向だ。
・屋内でも利用できる
ちなみに、屋内でも発電機能は動作するという。ある程度曲げることができるため、窓や壁、家具、機械など、さまざまな物体の表面に取り付けられるので便利。小さい電力で動作する小型デバイスやセンサーなどにも活用できそうだ。
・デザイン性あり、しかもリサイクル可能
さらに、“リーフ型”のような、ちょっとオシャレなデザインプリントが可能なので、一見しただけではソーラーパネルとはわからず、インテリアの邪魔をしないのも美点。
ただ何といっても、この特殊パネルのもっとも大きなメリットは、使用後にリサイクルできることだろう。“持続可能な社会”の実現に、一役買ってくれそうである。
VTT