そこで、iTunesのような仕組みを応用し、新聞や雑誌、ウェブメディア、ブログなど、あらゆるメディアのニュース記事を対象とする課金プラットフォームが、「Outlit」である。
・ニュース記事の「バラ売り」を可能に
昨今、新聞社のオンラインメディアを中心に、一部のコンテンツの閲覧を制限し、購読料などの対価を支払う読者のみアクセスを許可する「ペイウォール(Paywall)方式」が広がっているが、Outlitは、ニュース記事ごとに課金するのが特徴だ。
2015年1月に正式オープンして以来、「シカゴ・トリビューン(The Chicago Tribune)」、「ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)」、「サンフランシスコ・クロニクル(San Francisco Chronicle)」といった米国の有力日刊紙を含め、およそ40のメディアがOutlitに参加。
1記事あたりの料金は、概ね、5〜10セント程度で設定されている。
・メディアの新たな収益源となるか?
Outlitと同様の課金プラットフォームとしては、2014年4月にオランダで開設され、米紙「ニューヨーク・タイムズ(The New York Times)」や「ワシントン・ポスト(The Washington Post)」などが参加する「Blendle」が先行しているが、このような課金プラットフォームが増えることで、読者の多様なニーズに応えながら、新聞社や出版社の新たな収益源を生み出すことができるかもしれない。
Outlit