コーヒーを飲んだり、甘いものを食べたりするのが定番だが、これからはウェアラブルデバイス「Thync」を活用してみてもいいかもしれない。
・ヘッドバンドから脳に電子信号を送る
「Thync」は電子信号を発するヘッドバンドで、装着者の気分や注意力を改善するというものだ。
神経科学の研究者として知られるアリゾナ州立大学のJamie Tyler氏、ハーバード大学のSumon Pal氏らの研究チームが開発している。1300万ドルの投資資金を集めて開発が進められ、ラスベガスで開催されたConsumer Electronics Show (CES) でお披露目された。
ある波長のシグナルが神経に働きかける独自のアルゴリズムを用いて、装着者の気分や気力、心の平静、集中力に変化を与えるという。
「Thync」のヘッドセットには、首の後ろやおでこに触れる部分に、特殊なパッドが設置されていて、これを通じて電子信号を脳へと送る。
・脳の“沈静化““活性化”の2パターン
電子信号のプログラムパターンは“Vibes”と呼ばれ、“Thync Calm Vibes”は脳をリラックスした状態へ、“Thync Energy Vibes”は脳を活性化した状態へと導く。
・専用アプリから設定を調整可能
現状では、この2パターンのみが実装されていて、スマートフォンの専用アプリで設定を調整でき、効果は最大3日間続くという。
これまでの実験結果では、被験者のうち75%が脳の活性化、沈静化の効果を感じたという結果が出ているようだ。飲み物やアルコール、薬品などに依存することなく、気分調節ができるメリットは大きいだろう。また、“季節性気分障害”といった気分障害や、仕事の効率アップにも有用かもしれない。
「Thync」は、2015年中に製品化される見込み。
Thync