その要因となるのが、待遇や会社の風土といったことだが、これらは面接時には、なかなか質問しづらい内容でもある。
そんなとき是非利用したいのが、「JobQ」というサイト。20代の求職者を対象に、年収や労働時間など、聞きづらい質問が気軽にできるサービスを構築。これまで入手困難だった内側の企業情報を、事前に入手できる仕組み作りに成功した。
提供元のライボ、代表取締役CEO、小川 裕大(おがわ ゆうだい)氏に、詳しい話を聞いた。
・欲しい情報を知っている人から聞き出す人材サービス
Q1:まずは、「JobQ」提供のきっかけと経緯から、お聞かせください。
周りの友人たちの状況から、採用におけるミスマッチや、そこから抜け出すための一歩を踏み出せないという現実を、目の当たりにしてきました。
私たちは個人が納得いくキャリアを選択するために、風土、制度、待遇、業務内容といった企業情報が必要だと考えています。しかしながら、それらの企業情報は、ネット上になかなか落ちておらず、手にいれるハードルは非常に高くなっています。(中略)
一方、個々人はキャリアを歩んでおり、業界、職種、企業の情報を持っています。適切なキャリア選択をするために、コミュニケーションを通じて自分が欲しい情報を、それを知っている人から聞き出せる、ユーザーに振り切った人材サービスを作りたい、と考えたのが「JobQ」をスタートしたきっかけです。
Q2:「JobQ」とは、どんなサービスなのでしょうか。
「JobQ」は、キャリアと転職に特化したQ&Aサービスです。完全匿名性のサービスであり、風土、制度、待遇、業務内容といったデリケートな情報を気軽に質問、回答できるようになっています。
ユーザーは登録の際に、自分が回答できる企業名、職種、業界を登録します。質問にも同様の項目のタグをつけられるようになっており、質問のタグとマッチ度の高いユーザーに質問が届く仕組みになっています。より回答率を高めながら、信頼できる情報を入手するための仕組みです。
・10月にiOSアプリをリリース予定
Q3:サイト構築にあたって最も苦労されたのは、どんなことでしょうか。
2点あります。1点目は質問を届ける人を、選定するアルゴリズムです。先ほど申し上げた登録項目と、これまでの回答をもとに、質問を届ける人の優先順位を決定しています。
2つ目は、UI/UXの部分です。近年、Q&Aサービスはプロフェッショナルに答えてもらうものと、個人がスマホを用い、チャット形式で質問と回答を行うものに、2極化されてきています。しかし、キャリアに関するプロフェッショナルは、皆さん一人ひとりです。(中略)
従って、「JobQ」では、個人(=プロフェッショナル)が使うツールになるため、スマホアプリのような感覚で使えるUI/UXを、強く意識しました。
Q4:正式版リリースは、いつ頃でしょうか。それまでの展開と併せて、教えてください。
アプリのリリースをもって、正式リリースだと考えています。スケジュールとしては7月にweb版のバージョンアップ、10月にiOSアプリのリリースを予定しています。
アプリのインストールに対するハードルは、一般的に高いですから、まずはアプリ開発の前にweb版でファンを集めていくことが、私たちのめざす場所です。
そのためにポイントの付与と交換、メッセージ、Q&Aの検索、非公開化といった機能を追加し、よりユーザーがメリットを享受できるサービスにしていきたい、と考えています。
JobQ