中でも注目株は、グルメスナップアプリ「SARAH」だ。独自のアルゴリズムでユーザーの味覚を数値化し、一人ひとりにマッチしたメニューを割り出すという、これまでにない機能に期待がかかる。
提供元は、本サービスを機に立ち上げられたSARAH。代表取締役兼CEOの高橋 洋太(たかはし ようた)氏は、既存のサービスに対する不満から、アプリの開発を決意した。
・味覚を学ぶ独自のレコメンドエンジン
Q1:「SARAH」提供のきっかけについて、お聞かせください。
(既存のグルメサービスに)不満が2点、あったことがきっかけです。
まず、食べたいメニュー単位で、既存のグルメサイトやgoogleを使ってレストランを検索しても、見つからなかったこと。また、レストランは決まったが、既存サイトでは何を頼むのがベストなのか、まったくわかりませんでした。
もう一つは、既存のグルメサイトのレビュー(点数)を参考にレストラン選びをする際、点数が高くてもまずかったり、低くてもおいしいと思うことが、多くあったためです。
これらを解決するために、店舗ではなくメニューに対してレビューをするサービスと、一人ひとりの好み(味覚)に合わせたランキングを、作りたいと思いました。
Q2:「SARAH」とは、どんなアプリなのでしょうか。
特徴はまず、グルメスナップアプリであること。
写真をメインに、スナップ感覚でレストランの料理をシェアできる他、フォロー、タイムライン、LIKE(Facebookでいうイイネ!)、CLIP(食べたいものを管理できる)などの機能があり、自分が投稿したグルメスナップに対する、他のユーザーからの反響を楽しめます。
二点目は、味覚を学習するレコメンドエンジンを搭載していることです。メニューに基本の味覚データをつけておき、メニューに対してレビューをしたり、「LIKE」「CLIP」してもらうことで、ユーザーの味覚を分析します。また、エリア名などで検索した際、検索結果に表示するランキングを、一人ひとりの好みに合わせて変えています。
さらに、スペアリブ、カルボナーラ、シチュー、担々麺など、メニュー単位でレストランを探すことも可能です。
・web版は予想以上の反響
Q3:先行リリースしたweb(β版)の反響は、いかがですか?
一番おほめいただいたのは、デザインです。「このデザインなら投稿したくなる!」と言われたときは、うれしかったですね。
事前のユーザーインタビューでわかったことなのですが、グルメサイトに投稿することに、恥ずかしさや抵抗感を持っている人が多いようです。一方でInstagramにはグルメ系の投稿がすごく多いので、デザイン含めブランディングをしっかりしていくことで、その抵抗を解消したいと思っています。
投稿数も多く、毎月1万件弱のペースで、投稿がされています。これは、初期の食べログの2倍のペースです。もちろん、知人などにお願いしている部分もありますが、予想以上の反響でした。
Q4:今後の展開について、教えてください。
とにかく、プロダクトの改善です。まずは、それしか考えていません。もっとシンプルかつ便利に。また、デザイン性も、もっと高めていきます(特にアプリ)。まだお話できないのですが、メニューをデータ化することで、できることがたくさんあるので、早く実装したいです。
他にも、年内にAndroid版をリリースする予定ですし、英語圏でも競合はいなさそうなので、グローバル展開も視野に入れています。
グルメスナップアプリ SARAH