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Start Up データ収益化ビジネスを支援する独Monda、シード調達資金500万ドルでボストン拠点開設

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データ収益化ビジネスを支援する独Monda、シード調達資金500万ドルでボストン拠点開設

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Image Credit: Monda

生成AI分野で目まぐるしい進化が起こる中、データはAIにとって燃料にあたる貴重なもの。高品質かつ膨大な量のデータをサービスとして提供するのが「DaaS (Data As a Service)」だ。データの購入と収益化が主流になる中で、データ市場の複雑化に対処するためのツールへのニーズも拡大している。

DaaSプロバイダーのこうしたニーズに応じて、データ収益化の支援プラットフォームを展開するSaaS企業が2024年に設立されたばかりのMondaだ。

Image Credits:Monda

同社は9月3日、500万ドルのシード資金調達を発表した。Mondaはこの資金を米国での事業拡大、パートナーの拡充、同社プラットフォームの強化に投資する計画だ。

DaaS事業を支えるオールインワン型データ収益化プラットフォーム

Mondaが提供するオールインワン・データ収益化プラットフォームは、DaaSビジネスの起業から規模拡大までを支援するもの。すでに150社以上のDaaS企業が利用し、6,000件以上のDaaSサービスが開発済みだ。

Image Credits:Monda

Mondaのプラットフォームが提供する主要なサービスには、データ製品、データストアフロント、データマーケットプレイス、データCRMなどがある。また、データ分析からインサイトの提供も行うという。

MondaはGoogle CloudやDatabricks、SAPなど世界有数のクラウドデータマーケットプレイスとのパートナーシップを締結。 これによって顧客企業は幅広い潜在的なバイヤーにリーチし、データ販売の可能性を高めることができる。

 データ収益化ビジネスの民主化を目指し生まれたスタートアップ

Mondaの共同設立者は、連続起業家でデータ業界ベテランのThani Shamsi氏(写真右)とRichard Hoffmann氏の2人。Mondaはもともと、両氏がベルリンで2018年に立ち上げたデータプロバイダー向け比較プラットフォームDatarade*社のスピンオフとして誕生した。設立まもないMondaだが、今年の初めから現時点までにチームが32人へと倍増したという。

顧客の半数以上を占める北米顧客への対応強化と北米での事業拡大を目的として、今回調達した資金で晩秋にボストンオフィスを開設予定だ。現在もベルリンでのハイブリッド勤務の求人を多数行っているが、MondaのLinkedInではすでに本社ボストンと表示される。

Image Credits:Monda

Thani Shamsi氏は、この新しいソフトウェア分野について次のように指摘。「高品質で独自性の高いデータベースに対する巨大な需要がAIによって創出されました。企業は自社独自のデータをマネタイズする大きなビジネスチャンスを認識しつつも、複雑化を増す一方のデータ市場で苦戦しています」

Shamsi氏はデータプロバイダとしてこうした課題を身をもって経験した当事者だ。Mondaを設立したのは、「急速な成長と持続可能性を兼ね備えたデータビジネスの開設・構築を極めて容易にする」ためだという。

Hoffmann氏も、初のアメリカ拠点であるボストンオフィス開設について「重要なマイルストーン」とコメント。「私自身も、家族と一緒にドイツからアメリカへの引っ越し中です」と語り、ベルリンからの遠隔ではなく自ら現地で北米事業拡大に注力する姿勢を見せた。

*Thani Shamsi氏とRichard Hoffmann氏のLinkedInプロフィールおよびCrunchbase情報では、現在も両氏がDataradeのCEOおよびCCOとなっている。

参考元:
Monda
プレスリリース

(文・五条むい)

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