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Enterprise インドの長距離EVバス「Fresh Bus」が1,050万ドル調達、シェア拡大なるか|定時運行率95%、異性との隣あわせを避ける仕組みも

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インドの長距離EVバス「Fresh Bus」が1,050万ドル調達、シェア拡大なるか|定時運行率95%、異性との隣あわせを避ける仕組みも

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都市間バスは、格安航空会社が移動手段として定着した今でも重要な「市民の足」である。

飛行機で行くにはあまりに近過ぎるが、自家用車で行くには遠い。そうした「帯に短し襷に長し」といった距離をカバーするのが都市間バスだ。そして現代、このバスにも電動化の波が訪れている。

インド・ハイデラバードに拠点を置くFresh Busは、EVバスの都市間定期運航をすでに実現している。CO2を排出しないのはもちろんながら、この業界では珍しい複数回乗車パスも設けているなど、独自の利便性も特徴だ。

他人の異性が隣り合わせにならない仕組み

Image Credits :Fresh Bus

インドは現時点で、世界最多人口を抱えている。世界銀行によると、2023年の時点でインドの人口は14億3,000万人だ。

これだけの人の移動を支えるには、飛行機や鉄道だけでなく都市間バスもなければならない。このバスは、都市部には必ず一つはあるバスターミナルから発着し、チケットも現地に行って購入するスタイルが今も主流だ。バスターミナルに行くと、各バス会社の客引きが旅行者に声をかけている光景をよく見かける。

Image Credits :Fresh Bus

そんな中、Fresh Busはブラウザとアプリでのオンライン予約に対応している。ハイデラバード、ヴィジャヤワーダ、ティルパティ、グントゥール、ベンガルールの5都市に展開し、全ての路線のチケットをオンラインで販売している。

エアコンとWi-Fiが完備され、さらに他人同士の異性が隣り合わせにならないための仕組みも施されている。予約画面の座席表で桃色に塗られた席は、すでに女性客が予約していることを意味する。ここに後から男性が予約を入れることはできない。

Image Credits :Fresh Bus


18万トンのCO2削減に成功

そしてこのFresh Bus最大の特徴は、全車両がEV車であるということ。

Image Credits :Fresh Bus

これにより、今まで160万リットル以上の燃料の節約を達成し、18万トンのCO2削減につなげたという。この数字は公式サイトのトップページで、常に更新される数字として掲載されている。また、Fresh Busは累計18万本の植樹活動も行っているようだ。環境保全活動に熱心な様子がうかがえる。

Image Credits :Fresh Bus

アプリ内通貨Green Coinsは、走行100km毎に15枚蓄積される仕組み。これは1枚=1ルピー換算で、友人や知り合いにFresh Busを紹介したらさらに150枚のGreen Coinsを獲得できる。

そして、Fresh BusはFresh Passという複数回乗車パスも用意している。これは1年以内に10回(パス1枚で10席分)乗車できるもので、Fresh Busの全ての路線で利用可能。購入者本人だけでなく、その友人や知人、家族も利用できる。

シリーズAラウンド資金調達

Fresh Busは、今年8月にシリーズA投資ラウンドで1,050万ドルの資金調達を完了した。



同社のInstagramとFacebookのアカウントにアップされた画像には、調達した資金を生かして今後は15路線の追加、150台のEVバスを導入すると書かれている。これが滞りなく行われた場合、Fresh Busはインド国内でもメジャーな都市バスにレベルアップするだろう。ただし、追加予定の15路線の詳細なルートが未だ発表されていない点については、今後に期待したい。

Image Credits: Fresh Bus

Fresh BusのXでの投稿によると、同社のバスの定時運行率は95%。すでに40万人以上の乗車実績を達成しているという。「時刻通りに運行する交通手段」として見ても、Fresh Busを今後ユーザーがどのように評価していくか期待値が高まる。

参考・引用元:Fresh Bus

(文・澤田 真一)

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