ACHとは、給与振込や請求書支払い、ネットショッピングなど、あらゆる電子決済を処理する米国の中枢システムだ。その取引量は急増しており、それに伴い詐欺被害も拡大。特に中小企業の半数以上が損失を回収できていない深刻な状況にある。
リアルタイム分析で不正を即座に検知
Oscilarの新システムは、この危機に対応するため最新のAI技術を駆使。リアルタイムで取引を監視し、不審な動きを即座に検出する。さらに、人間のリスク管理チームと協調し、調査の効率化と迅速な対応を実現する。同システムは、個人の不正行為による詐欺から組織犯罪まで、現代の金融を脅かす6つの主要な詐欺タイプに対応する。特筆すべきは、FBI報告で2023年に29億ドルの被害を出し、サイバー犯罪で2番目に大きな被害額とされるビジネスメール詐欺(BEC)への対策だ。
Oscilarの顧客であるFluzのCEOであるMaurice Harary氏は「このシステムは我々にとってゲームチェンジャーです。ネオバンクの口座を悪用した個人の不正行為による詐欺に悩まされていましたが、Oscilarの高度な不正検知モデルが素早く不正を特定し、大きな損失を防いでくれました」と高く評価する。
Oscilarの共同創業者兼CEOであるNeha Narkhede氏は「私たちはインターネットの安全とオンライン取引の保護のためにこの会社を設立しました」「新製品は、顧客のリアルタイムでの詐欺防止と、安心できる取引をサポートします」と語る。
従来の本人確認や2要素認証を超え、口座の使用パターンや取引の意図を分析するOscilarのシステムは、金融機関やフィンテック企業にとって、ますます巧妙になる脅威から顧客資産を守る強力な盾となりそうだ。
参考・引用元:
Oscilar
PR Newswire
(文・嘉島亜麻実)