コンテンツの充実度はそのまま、アプリではさらに、プッシュ通知機能を搭載。公開後の人気急上昇率が最も高いものなど、オススメ記事を1日1回、お知らせする予定だという。
真面目な話からお笑いネタまで、世の中のみんなが気になることを、徹底的に調査し、記事として配信する「しらべぇ」。最近ではその調査結果が、TV番組内で引用されるなど、他メディアでも話題になりつつある。
運営元は、博報堂DYグループの社内ベンチャー公募プログラムによって誕生したNEWSY。代表取締役クリエイティブディレクターであり、「しらべぇ」主筆でもあるタカハシ マコト氏が、快進撃の裏側について語ってくれた。
・他にない視点を軸に独自の記事を配信
Q1:まずは、「しらべぇ」提供のきっかけと経緯から、お聞かせください。
いくつかのニュースメディアを立ち上げた経験があるタカハシと、調査会社を経営している岡田隆太朗さんとの出会いが、「しらべぇ」誕生のきっかけです。
ネットにある情報をまとめただけ、動画を紹介するだけ、といったバイラルメディアが人気を集める中、「ちゃんと調査したソースのあるニュースメディア」には、可能性があると考えたのです。
その後、以前にも一緒にニュースサイトを運営したことがある、博報堂の後輩の植岡と、ネット編集者の宇佐美さんを巻き込んで、編集部を立ち上げました。
「しらべぇ」を運営するNEWSYは、こうしたビジネスプランを博報堂DYグループの社内ベンチャー制度に申請して、起業した会社です。
Q2:「しらべぇ」とは、どんなサービスなのでしょうか。改めて教えてください。
「しらべぇ」では、「気になるアレを大調査ニュース」とうたっています。ネット調査や体験取材など、みんなが気になる、もしくは気づいてないようなテーマを、データや取材で調べることがポリシーです。
現在はアシスタントを含めて10名の編集部員、35名のコラムニストと、約60名の外部ライターで、1日10本の記事を配信しており、スマートニュースやグノシーに公式チャンネルを開設している他、Yahoo!やlivedoor、mixiなどにも配信中です。
Q3:webサイトは絶好調のようですが、わずかな期間でこれだけの反響を得た理由は、どこにあると思われますか?
「しらべぇ」は2014年6月に創刊し、9ヶ月で月間1000万ページビュー、380万ユニークユーザーを達成することができました。
読者の8割は、スマホ経由です。「スマホで読んでもらうには?」を強く意識して編集しているのも、ポイントかもしれません。ヒートマップ分析で、小見出しを入れるタイミングや改行のバランス、写真の数なども試行錯誤しています。
ニュースキュレーションアプリからの流入も多いですが、コラム欄やトップに選ばれるためには、「他にない視点」が求められると思います。ピックアップされている他サイトさんの記事などもよく読みながら、「違う視点」をいつも探しています。
・編集者、配信本数とも増加の予定
Q4:製作の際、最も苦労されているのは、どんなところでしょうか?
データと格闘して、「興味深く有意なポイント」を探すのが、一番大変だけど、面白いところです。性年代などでクロスを切っていったとき、特徴的なポイントが見つかると、グッときます。
一方で、ライターさんたちがデータの扱いに慣れるまで、指導することにも労力をかけています。
Q5:今後の展開について、教えてください。
編集体制の充実が、これからの課題です。4月から社員として、編集者を増やします。記事のクオリティ向上とともに、余裕が出てきたら配信本数も増やす計画です。
しらべぇ