6月3日、中国のAR技術プロバイダーであるWiMi Hologram(NASDAQ: WIMI)がIIoT向けの堅牢なセキュリティ保護を提供する技術「BlockChain Guardian」を発表。ブロックチェーン技術を適用することで上述の課題をクリアするとした。
自社の強みを「包括的なワンストップサービス」とするWiMiは、コンピュータービジョン制作からサービスプラットフォーム構築、ソフトウェア開発、技術サポートまでをカバー。2月から6月までの4か月だけでもブロックチェーン技術に関連する・ブロックチェーン技術を活用した新技術やシステムを合計18件発表しており、ブロックチェーン分野での研究開発に力を入れていることが伺える。
ブロックチェーン技術活用で異常を即座に検知・対策
今回発表されたBlockChain Guardianのコアメカニズムは、ブロックチェーン技術を利用してIIoTネットワーク内のデータ通信プロセスを記録・検証すること。ネットワークトラフィックをリアルタイムで継続的に監視し、異常な動作を迅速に特定できるという。BlockChain Guardianは、インテリジェントなNIDS(Network Intrusion Detection Systems)のリアルタイムモニタリングおよび異変検知機能をブロックチェーンの分散化・不変性・セキュリティに統合した技術。各ネットワークパケットに関する情報をブロックチェーン上に記録することで、全データ通信プロセスが記録されて改ざん不能になり、データの整合性とセキュリティを確実にする。
ブロックチェーンモデルに基づく異常検知技術は、BlockChain Guardianの重要機能のひとつ。TCP/IPパケット内のデータを分析、それをブロックチェーンが記録した情報と統合することで、既存・潜在的なネットワーク攻撃を正確に特定する。異常な動作が検出されると、即座にアラートをトリガー、驚異であることをマーキング。適切なブロック対策を講じ、損害がそれ以上拡大することを防止する。
拡張性・柔軟性で多様な規模のネットワークに適応
また、BlockChain Guardianには自己訓練・自己評価の機能も備わっているため、セキュリティ能力を常に最適化し続けることができる。TCP/IPパケットから取得した情報を分析、学習することで攻撃特定における正確性・効率性を徐々に向上させる。この独自学習・最適化プロセスにより、絶えず変化するネットワーク脅威に適応するとともに、セキュリティ上のルールやポリシーを適時アップデート可能だ。
拡張性と柔軟性も高く、さまざまな規模・複雑性のIIoTネットワーク環境に適応できる。中小企業でも大規模な製造プラントでも、実際のニーズに合わせて導入・調整可能で、企業それぞれにカスタマイズされたセキュリティソリューションを提供する。既存のセキュリティシステムやデバイスと統合も可能で、より完全なセキュリティ保護を実現するという。
IIoTの将来のさらなる発展にも寄与
WiMi社は、BlockChain Guardianが今後も進化と改善を続ける中でIIoTの未来もより明るくなり、顧客企業に持続的な事業バリューと競争上のアドバンテージを提供できるとしている。同技術が普及していけば、他のセキュリティ技術やソリューションと共同で安全で信頼性の高いIIoTエコシステムが構築されると期待をかけている。2015年設立、北京に拠点を置くWiMi Hologramはホログラフィック・クラウド総合技術ソリューション プロバイダー。自動車アプリや半導体、ソフトウェア開発、広告、エンタメなど幅広い分野でホログラフィAR技術を展開している。
引用・参照元:
PR Newswire
WiMi
(文・坂土直隆)