後でチェックしようと思っていたが探し出せなかった、という経験がある人に紹介したいのが、5月にリリースされたばかりの米国発のアプリ「Plinky」。同アプリはX(旧ツイッター)の元エンジニアが開発したもので、あらゆるプラットフォームやアプリ上のリンクを一括管理し、フォルダやタグ付けで整頓して保存することができる。
気になるものを何でも集約
よく閲覧するウェブページのURLを控えておくために、「ブックマーク機能」を使っている人は多いだろう。また、アプリなどではコンテンツを「お気に入り」に登録することで、後で簡単に見返せるようになる。だが、面白そうなTouTubeの動画やTikTokのクリップ、ECサイトで見つけた欲しいもの、挑戦したいレシピ、 次の旅行に参考になりそうなブログなど、気になるものは複数のプラットフォームやアプリに広く散らばっている。それらを一箇所で管理できるというのがPlinkyの最大のセールスポイントだ。
見逃しや放置もなくなる
たとえば、通勤電車の中でスマホをいじっていて、気になる動画や商品を見つけたとする。動画を最初から最後まで閲覧したいが時間がない、商品の詳細を後でじっくり見たいというとき、Plinkyにリンクを集めておくことで休み時間や帰宅後に逃すことなくチェックできる。目当てのページやコンテンツを一箇所に集約できるため、複数のアプリやウェブブラウザでそれぞれ管理する必要がない。また、ブックマークをつけておいたことを忘れてそのまま放置、ということも減りそうだ。
コピペ不要、アイコンをタップするだけ
使い勝手がどんなものか、筆者はiPhoneにPlinkyをダウンロードして試してみた。アプリのダウンロード後は、気になるページの「共有」ボタンをタップすると、メッセージやメール、LINE、ノート、AirDropなどと共にPlinkyが表示されるようになる。リンクを保存するにはPlinkyのアイコンをタップするだけ。ニュース、レシピ、動画、Xの投稿など、気になるものを手当たり次第Plinkyに保存。リンクをコピー&ペーストする必要がなく、操作は至ってシンプルだ。
その後、Plinkyのアプリを開くと、保存したリンクのコンテンツがずらりと並んでいた。リンクのアドレスだけではなく、保存したページのロゴやタイトル、そのコンテンツの写真なども一緒に表示されるため、内容を一目で把握できる。
そしてアクセスしたいものをタップすると、そのページにとぶ。閲覧が終わって左上にある終了のボタンをタップするとPlinkyに戻り、別のコンテンツをタップすると、そのページにスムーズにとべる。この操作を繰り返して、保存したリンクのページを効率よく回ることができた。
フォルダやタグできっちり整頓
保存したリンクは、1回閲覧すれば十分というものもあれば、当面保存したいものもある。リンクをスワイプすると、削除やアーカイブのアイコンが表示されるので、ワンタップで選別できる。また、保存するものをフォルダで分けたり、タグ付けしたりできるようになっているのも便利。たとえば「ビデオ」というフォルダを作り、そこにあらゆるビデオのリンクをまとめたりすることが可能。各ビデオにYouTube、TikTokなどとタグをつけることでPlinky内で目当てのものが見つけやすくなる。
無料で50リンク保存
Plinkyは最大50のリンクを無料で保存でき、作成できるラベルは5つ、フォルダーは3つまで。有料バージョンではこうした上限がなくなる。料金は月3.99ドル(約630円)。年払いだと39.99ドル(約6300円)とお得になり、さらに1回限りの支払いでずっと使い続けられる159.99ドル(約2万5000円)というオプションもある。現在のところPlinkyのアプリはiPhone、iPad、アップルのチップ搭載のMacで利用でき、Chrome、Safari、Firefoxの拡張機能が用意されている。各端末でPlinkyを利用できるようにすれば、外出中にiPhoneで保存したものを、帰宅後にPCで閲覧するということもできる。
「仕事のアイデアにつながるサイトを収集して整理しておきたい」「エンターテイメント系コンテンツをためておいて週末にまとめて視聴する」など、さまざまな使い方ができそうだ。
(文・Mizoguchi)