紙媒体と電子媒体をドッキングさせた新たな試み
絵本といえば紙に印刷されたアナログなもの。一方、電子書籍といえばスクリーンをタッチするデジタルツールであり、長く大切に保管し、本棚に並べる楽しみはあまりない。どちらにもメリット、デメリットがある。それなら、両方のよいところをドッキングさせてみようというのが、新しい子ども向けの本「Goodnight Lad」の試みである。いわば“augmented reality(AR、拡張現実)”の絵本だ。
専用のアプリとスマートフォンカメラで動作
このツールは、紙媒体の本と専用のアプリで構成される。普通の絵本のように、ページをめくりながら読み進めるのだが、アプリを起動し、スマートフォンのカメラ越しに絵本のページをのぞくと、絵本上にアニメーションが浮かび上がって見える。
アニメーションをする、魔法のような絵本
3Dのグラフィックになっていて、登場人物が腰掛けたり、動き回ったりと、いろいろなアクションをしている。静止していた絵本の世界に命が吹き込まれ、動き出す。まるで、絵の中身が動く魔法の本のようである。
回転させて、さまざまなアングルから楽しもう
3Dグラフィックなので、正面方向からだけではなく、回転させたり、斜めに傾けたり、上から眺めることで、また違ったアングルのグラフィックアニメーションが楽しめる。本の大きさは、およそ13×13センチ弱程度で、子どもでも持ちやすい。Loganという名前の少年が主人公の物語だ。
すでに目標の5倍の投資資金を獲得
専用のアプリはiOS、Androidの両方に対応している。このAR本のプロジェクトは、現在資金調達プラットフォームKickstarterでキャンペーンを開催中で、すでに目標額5千ドルの5倍の投資資金を集めている。子どもにとってはまさに魔法の絵本。新しい読書体験があるに違いない。
Goodnight Lad