センサーやIoTを用いてセキュリティを確保
IXDenは、2018年にイスラエルで創立された、主に工業用IoTのサイバーセキュリティとオペレーションの課題解決に特化した企業。同社は、IoTデバイスの識別情報を活用して多要素認証を実現し、センサーデータの品質やセキュリティを確保することを目指している。
同社の技術は主に水、エネルギー、ガス、石油、スマートシティや国土安全保障などといった分野で活用されている。なお、同社は米国特許を3件取得しているが、特許の大部分はAIと機械学習に関連しているものだという。
金融や通信業界のセキュリティに関する知見
IXDenの共同創立者はZion Harel氏とLeonid Cooperman氏である。両者は以前の会社でサイバーセキュリティやフィンテックに関するノウハウを蓄積しており、これまで培った金融業界や通信業界でのセキュリティの知見はIXDenの技術の根幹となっているという。イスラエルでのサイバー攻撃は大幅に増加
世界中で重要な公共施設やインフラがサイバー攻撃の標的となることが増えており、各国は重要なインフラの安全性をより重視するようになっている。特にイスラエルは頻繁にサイバー攻撃者の標的となっており、主要インフラを破壊する試みが繰り返し行われているが、1200人以上が死亡した2023年10月のハマスによる攻撃の直後、攻撃のレベルは大幅に増大している。
IXDen技術、イスラエルの水道事業会社で導入
IXDenの技術は、イスラエルで最大の水道事業会社である国有企業のMekorot社の約3000の施設で稼働しており、毎日3億点のデータを分析している。この技術は、特に水資源のような重要なインフラ設備をサイバー攻撃から保護するために重要なものだ。Mekorot社以外にもIXDenの技術はイスラエルの下水道会社、地方自治体、さらにはサイバーセキュリティ防衛組織でも使用されている。またイスラエルだけでなくヨーロッパのいくつかの水・エネルギー関連団体とも連携している。
現時点は、特に水のような重要な資源に対する戦時中のイスラエルでのサイバー攻撃を防ぐことに重点を置いているという。
参考・引用元:IXDen
(文・よし @yoshibizcom)