そんな個人事業主らのためのAIツールを提供しているのがカナダ・バンクーバーのスタートアップ、Durable。キーワードをいくつか入力するだけで、わずか数十秒でウェブサイトを作成できる。
コーディング不要、誰でも数十秒でウェブサイトを作成
Durableのセールスポイントはコーディングなどの知識は不要で、いくつかの言葉を入力するだけで作成作業をお任せできることだ。作成は無料体験できるので、今回、筆者も試してみた。まず業種を入力するよう促され「Bakery」と入力し、ロケーションは「東京」に。すると言語選択が表示された。
言語は、英語の他、オランダ語やフランス語、ドイツ語、イタリア語など7言語(ポルトガル語は2バージョン)から選ぶことができるが、残念ながら日本語はない。ただ、Durableのサービス開始時には英語のみだったこと、翻訳分野ではAIの浸透が進んでいることから、今後日本語が追加されても不思議ではない。
今回は英語を選択し、これで差し当たっての作業は終了。待つこと30秒ほどで、パン屋をイメージさせる写真を背景としたウェブサイトが表示された。
好みにあわせてカスタマイズも可能
ウェブサイトは、まず事業を紹介するトップページがきて、その下に主なサービスの項目、販売する商品の写真などが続く。ページ下部には店舗所在地を示すための地図や連絡先、ソーシャルメディアのアイコンなどが表示される。写真や配置などが好みでなければ、セクションごとにある「Regenerate」ボタンをクリックすると新たなものを作ってくれる。ウェブサイトはあくまでも「ひな形」で、実際の紹介の文言や写真など詳細はカスタマイズできるようになっているが、カスタマイズするには会員登録が必要だ。
また、無料版で作成できるのは3ページまで。もっとページを充実させたい人向けに有料版も用意されており、ページ数やCRM機能などの充実度によって月15ドル(年額一括払いすれば月12ドル)のスターター版と、月25ドル(同20ドル)のビジネス版がある。
また、複数の事業を展開している人向けに、月95ドル(同80ドル)で最大5事業のウェブサイトを運営できるバージョンもある。有料版はいずれもカスタムドメインとなり、請求書のテンプレートなどインボイス管理機能も利用できる。
Durableは2022年に創業し、サービス開始から1年ほどで約600万ものウェブサイトの作成を手がけたという。同社はこのほど1400万ドル(約20億円)を調達している。
Durable
(文・Mizoguchi)