同サービスでは、「便利屋」「何でも屋」のように生活トラブルを解決するためにさまざまな分野の技術者をアプリ等を通じて自宅へ呼ぶことができる。ハウスクリーニングから、家の補修、エステにヘアメイクなど、あらゆるニーズに応えるのが強みだ。
また同サービスでは、ユーザー自身が比較検討しながら技術者を選ぶのではなく、サービスに関する希望事項を入力するだけで適切な技術者が自動的に割り当てられるという仕組みになっているのがユニークだ。
同社は、こういったプロ業者の派遣だけでなくスマートロック機器などの販売も手掛けている。ここでは、同社が2023年10月にリリースしたスマート浄水器「NATIVE」に注目したい。
Urban Companyのスマート浄水器「NATIVE」
Urban Company(以下:UC)がリリースした「NATIVE」は、最先端テクノロジーによる「特殊加工フィルター」と「高速反転すすぎ機能」を備えたスマート浄水器。2年間、フィルターや部品の交換が不要で、概ね12000リットルの水を浄水する。
NATIVEにはM1とM2と2つのモデルがある。どちらも8リットルの水容量があり、インドのモダンなキッチンをイメージして美しくデザインされている。
M1はベーシックなタイプで、9段階の浄水機能を装備。投入された汚水は、RO浄水(逆浸透膜による浄水)からUV殺菌(紫外線)されて、UFろ過膜(精密ろ過膜)を通る。
UFろ過膜とは、MF膜よりも微細な孔を持つフィルターで、限外濾過とも呼ばれる。通常0.001~0.1ミクロン程度の物質の分離することから、バクテリアや有害物質などを除外できる。日本でも人工透析などに使われている高性能フィルターだ。精密にろ過された水は、さらにMTDS Mineral(ミネラルを使った浄水技術)とアルカリ性フィルターで99.99%純粋な水に生まれ変わる。
モデルM2は、M1の浄水機能にプラスアルファで銅浄水フィルターが加わり、Iot機能も実装されている。各自のデバイスでアプリに接続すれば、水の消費量やフィルターの状態がチェックできる。
なおNATIVEはUCアプリやUCの公式Webサイト、Amazonなどから購入可能。今後はCromaやオフラインでの販売も予定しているとのことだ。
途上国を支援する国際金融機関World Bankによると、インドにとって水は“金”にも等しい物質だという。世界の18%を占めるインドの人口のうち、わずか4%しか十分な水が得られていない。川や地下水、降雨から水が得られたとしても、水質汚濁など衛生上に問題があることが確認されている。インドにおける浄水器の需要はかなり高いのだ。
UCはサウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)でもサービスを展開しており、いずれも水不足に悩む国々である。水資源・水道施設が充実した先進国においてすら、ペットボトルのクリーンな水を購入するケースもある。そのような状況において、浄水器NATIVEがインドやその他の国々で果たす役割は、想像以上に大きいといえるだろう。
参照:Urban Company Laundhes NATIVE
THE WORLD BANK
インドの水質・水質管理等に関する現状 - IGES
(文・MI001YOU)