アフリカの大手決済企業Flutterwave
Flutterwaveは、アフリカ全土に決済ソリューションのサービスを展開し、中小企業を中心に広範な支援を提供している。オンライン決済、多通貨での国際決済、無担保ローンなど、多様な金融サービスがその特徴だ。
同社のプラットフォームは、これまでに5億5,000万件以上のトランザクションを処理し、合計で320億ドル以上の取り引きを支援した。Uber、Airpeace、Bamboo、Piggyvestなど、200万以上のビジネスにサービスを提供している。
米国・アフリカ間の送金を可能に
Flutterwaveの最近の進展として、アメリカの13州で送金ライセンスの取得と、29州での送金アプリ「Send App」による送金サービスの提供開始が挙げられる。この事例は、アメリカとアフリカ諸国、そのほかの国との間の送金を可能にするというものだ。これまでの「米国とアフリカの間で送金することが困難」というアフリカのディアスポラの悩みを解決し、同社の規制対応能力の拡充と、サービスの安全性・信頼性の向上に寄与したという。
また、Microsoftとの提携により、多くのの中小企業が同社のクラウドおよびAI技術を利用できるようになった。この技術活用により、Flutterwaveは支払い処理能力の向上、新しい金融製品やサービスの開発、新市場への進出を目指す。
フィンテック業界における影響力
アフリカのフィンテック業界は、過去数年間で劇的な成長を遂げており、Flutterwaveはその中心的な役割を担っている。同国ではデジタル化の進展に伴い、特にオンライン決済の需要が高まっており、Flutterwaveはこのニーズに応えるための技術とサービスを提供している。
アフリカ大陸におけるデジタル決済の普及は、経済の透明性を高め、資金の流れを効率的にすることに寄与も大きい。
さらに、コロナウイルス感染症のパンデミックにより、非接触型決済の重要性が高まったことも、Flutterwaveのサービス拡大に追い風となっている。
同社のプラットフォームは、ビジネスオーナーが顧客との取り引きを安全かつ迅速に行うための手段を提供し、特に中小企業のデジタル変革を支援に大きな役割を果たしている。
将来への展望と日本市場での期待
近年導入されたデジタル外国為替ソリューション「Swap」により、Flutterwaveはユーザーに通貨変換の機会を提供している。会議参加費の支払いや航空券の購入など、さまざまなニーズにも対応しているのが特徴だ。Flutterwaveは、アフリカと世界の金融システムの間のギャップを埋め、アフリカの経済発展に貢献している。
現時点で日本から「Swap」を利用することはできないが、日本市場におけるサービス提供の可能性は高まっている。日本市場においても、Flutterwaveの技術とサービスが新たなビジネスチャンスを創出し、デジタル決済の普及を加速させることが期待されている。
参考・引用元:
Flutterwave 公式サイト
Send App 公式サイト
文・Alley(有吉隆浩)