コロナ禍には、外出自粛や休校により増大した家族関係のストレスや社会的な孤立が、子どもの“心の不調”を引き起こすこともあった。
そんな状況のなか登場したのが、アメリカのヘルステック・スタートアップであるClayful。同社は子どもの精神的健康をサポートするために設計した、テキストベースのコーチング・プラットフォームを提供している。
子どもが60秒以内にエキスパートと繋がれる
Clayfulが提供するメンタルヘルス・コーチング・プラットフォームは、スマートフォンアプリを通して簡単に利用することが可能。Clayfulアプリに子どもがアクセスすると、わずか60秒以内に「コーチ」と呼ばれるメンタルヘルスの専門家に繋がる。コーチとのコミュニケーションは、LINEのようなテキストベースでのやりとりとなる。
利用可能時間は、午前7時から午後10時まで(太平洋標準時間)と幅広い。スマートフォンのアプリを開けばすぐに利用できるため、タイムリーかつ効果的に子どもはヘルスケアを受けることができる。
子どもの話し相手となるコーチは、数回にわたる経歴チェックや身元調査、面接などを通して厳格な審査を受けたメンタルヘルスの専門家。一人の利用者に対して一人のコーチが割り当てられるわけではなく、子どもが過度に一人のコーチに依存しないように配慮されている。
テキストのやりとりであることに加え、担当コーチが付くわけではないため、子どもは個人情報を明らかにせずサポートを受けることが可能。また、チャットはClayfulアルゴリズムとコーチ・スーパーバイザーによりモニターされているため、安心して心情を話したり、相談を持ち掛けたりできる。
Googleなどから700万ドルを調達
CEOのMaria Barrera氏と最高エクスペリエンス責任者のMelissa Pelochino氏によって、共同設立されたばかりのClayful。同社はサービスを正式にリリースするにあたり700万ドルの資金を調達したことを発表している。Clayfulが2023年12月に発表したリリースによると、支援企業はOVO Fund、Common Sense Growth Fund、Charter School Growth Fund's Innovation Fundなど。ラテンアメリカの起業家をサポートするプログラムであるGoogle for Startups Latino Founders Fundも資金を提供している。
今後もClayfulは、より安全で思いやりのある教育環境を構築していく方針だ。
参考・引用元:
Clayful 公式サイト
Clayful ニュース
(文・竜胆総司)