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Tech 【今週の宇宙テック】高校生が開発に携わった人工衛星の打ち上げ、“月面シミュレーション”が気になる

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【今週の宇宙テック】高校生が開発に携わった人工衛星の打ち上げ、“月面シミュレーション”が気になる

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近年、月面で動作する宇宙ロボットやISS内を移動する船内ドローンなどの“宇宙テック”が注目されている。宇宙テックをはじめ、宇宙ビジネスは今後も急成長が期待されている。

そこで今回は、昨今の宇宙テックに関するニュースを紹介し、宇宙ビジネスの動向を追っていく。

月面基地建設を支援する“物理シミュレーション”開発

12月5日、物理シミュレータの開発を手がける愛知県のVMC Motion Technologiesは、無人での月面基地建築や月の資源掘削などの作業の検討・検証をバーチャル上で行う“月面の物理シミュレーション”の開発に着手したと発表。

今回の取り組みは、国土交通省と文部科学省が連携して進める「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」に採択された、有人宇宙システムの「トータル月面建設システムのモデル構築」の再委託事業だ。

月面の物理シミュレーションでは、開発プラットフォームにゲームエンジン「Unreal Engine5」、物理挙動の計算に使用される物理エンジンに「AGX Dynamics」を使用する。

スウェーデンのAlgoryx Simulation AB社が開発するAGX Dynamicsは、高速性と正確性を両立し、高い安定性を誇る最先端の物理エンジン。多くの訓練シミュレータ、エンジニアリング用途シミュレーション、大規模な粒子シミュレーションなどで活用されている。

高性能の開発プラットフォームと物理エンジンにより、月面での作業をできる限り忠実に再現できるようシミュレーション環境を構築するという。

今後は、NASAが配布する月面の高解像度テクスチャデータ「CGI Moon Kit」を使用し、NASA主導の月探査プロジェクト「アルテミス計画」で着陸が想定される月南極付近での作業環境を忠実に再現する予定。

さらに、レゴリス(月面を覆う砂)をはじめ、月面探査によって解明されることが期待される未知の事象をシミュレーションに反映する拡張性を持たせ、長期間、多用途に使用できるシミュレーションの構築を目指す方針だ。

参考元:PR TIMES

人工衛星「Clark sat-1」が打ち上げに成功

学校法人創志学園 クラーク記念国際高等学校と、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科、Space BDは、「宇宙教育プロジェクト」を運用している。

同プロジェクトは高校生による人工衛星開発・打上げおよび宇宙をテーマにした探究学習プログラムの開発により、未来のリーダー人材育成を目指すというもの。

Space BDらは11月10日10:28(現地時間11月9日20:28)に宇宙教育プロジェクトの一環として、学生が開発に携わった人工衛星「Clark sat-1」をアメリカ・フロリダ州ケープカナベラルにあるNASAのケネディ宇宙センターより打ち上げたと発表。

打ち上げ時には、クラーク記念国際高等学校が全国に構える学習拠点で現地映像を見守るパブリックビューイングを実施し、打ち上げ成功の喜びを全国で分かち合ったという。

なお打ち上げられたClark sat-1は国際宇宙ステーション(ISS)へと運ばれ、ISSきぼう実験棟から放出。放出後1カ月程度で宇宙空間での運用が開始となる。

今後、宇宙探究部では衛星の運用開始とともに、衛星から受信した写真画像を活用してSDGsをテーマにしたモザイクアートの作成や、地球・宇宙の環境問題に取り組む団体・個人に向けてのエールを音声メッセージで発信する予定だ。

参考元:PR TIMES

(文・Haruka Isobe)

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