今回紹介する「Cato Networks」はこの動向を象徴する企業の一つだ。
セキュリティプラットフォームを提供するCato Networks
Cato Networksは、テルアビブに本拠を置くセキュリティフォーカスのクラウドネイティブ企業である。2020年には日本法人も設立し、積極的に世界各地に展開している。2023年には、同社は2億3800万ドルの資金調達を達成し、企業価値が30億ドルを超えると評価された。この資金調達は、カリフォルニアのLightspeed Venture Partnersによって主導され、ソフトバンクも出資、2023年の同社最大の投資ラウンドの一つとなった。
Cato Networksはセキュアアクセスサービスエッジ(SASE)プラットフォームを提供し、1800以上の組織に利用されている。
同社のプラットフォームは、オフィス、クラウド環境、その他の地理的に離れた技術資産を結ぶクラウドベースのネットワークを提供し、リモートワーカーが内部ビジネスアプリケーションに接続することを可能にする。
IT業界で非常に影響力のあるクレイマー氏
Cato Networksの共同設立者であるシュロモ・クレイマー(Shlomo Kramer)氏は、イスラエルのIT業界で非常に影響力のある人物。彼は、サイバーセキュリティ企業Check PointとImpervaの共同設立者でもある。Palo Alto Networks、Trusteer、Gongなどの大成功を収めたエンタープライズソフトウェア企業に初期投資を行ってきた実績がある。
ネットワーキングとセキュリティ機能の開発に投資
Cato Networksは、新しいネットワーキングとセキュリティ機能の開発に投資し、パートナーエコシステムの拡大を目指している。同社は2023年6月に、悪意のあるドメインを検出するAIツールを活用して、サイバーセキュリティ機能のリストを拡張。このAIツールは、従来のアプローチよりもほぼ6倍多くの悪意のあるドメインを検出するとされており、従業員がマルウェアを含むウェブサイトにアクセスするのを防ぐという。
イスラエルのスタートアップエコシステムは、Cato Networksのような企業の成功を通じて、世界的な注目を集め続けている。今後も、イスラエルのテクノロジー業界における役割はさらに重要になると予想されている。
参考・引用元:
SiliconANGLE
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Cato Networks 公式サイト
文・Alley(有吉隆浩)