アプリ内支払いの手数料は0円で、ほかにもインド国内に拠点を置く24時間年中無休のカスタマーサポート、12のインド国内で使用される言語への対応といったサービスを提供する。
インドのスマホ決済大手PhonePeは11月末、Indus Appstoreの一般公開に先立ち、インドのゲーム開発会社Dream11、Nazara Technologies、Gameskraft、A23、Mobile Premier League、RummyCultureなどを同アプリストアに迎え入れたと発表した。
現在、Indus Appstoreではアプリを公開したいAndroidアプリ開発者を募集しているという。
大手デジタル決済会社のPhonePe
PhonePeは、500億人の登録ユーザーと3700万人以上の加盟店を抱えるインドの大手デジタル決済会社だ。
同社のオンライン支払いアプリ「PhonePe」は、テンセントのWeChatのような中国モデルのスーパーアプリをインド流に再現したもの。インド政府が運営する決済基盤「Unified Payments Interface(UPI)」に基づいて動作し、ユーザーは銀行口座を直接リンクして即時に送金や受け取りができる。
PhonePeはGoogle Payらの競合他社を抑えて、このUPI決済の5割を占めており、インドのスマホ決済の王者となっている。
公共料金の支払い、金融サービス、各種の保険、投資商品の購入が可能で、来年には消費者金融機能も取り入れるという。これはアリババのフィンテック関連会社アントグループが提供するアリペイを模しているようにも見える。
この巨大な存在が今度はアプリストアに手を伸ばそうとしているから驚きだ。
Indus Aporeの開発者向けプラットフォームを始動
PhonePeは9月に、Indus Aporeの開発者向けプラットフォーム「Indus Appstore Developer Platform」を発表した。
同社によると、このプラットフォームは、Android開発者が直面する一般的な課題に対処するためのさまざまなツールと機能を備えている。
アプリ内支払いに15~30%の手数料を課すほかのアプリストアとは異なり、Indus Appstore Developer Platformでは最初の1年間は掲載料が無料だという。また、開発者はアプリ内に任意の決済を組み込むことができる(AppleやGoogleではそれができない)。
Indus Appstoreはまた、アクセラレーション・プログラムを開始した。アプリ開発者がIndus Appstoreで新しいアプリを公開するのを支援するものだ。PhonePeは、ノキアをはじめとするOEMと提携し、アプリストアを各社の端末に統合するとも発表している。
これは、インドのAndroid端末においてGoogle Playstoreが代替される重要な一歩になるかもしれない。
参考・引用元:
PhonePe プレスリリース
PhonePe 公式サイト
Indus Appstore 公式サイト
(文・吉田 拓史)