そこで米国マサチューセッツ州に本社を置くVRヘルスケア企業XRHealthは、宇宙飛行士のメンタルヘルスを支えるために、VRヘッドセットを国際宇宙ステーション(ISS)に送ることを発表した。
同ヘッドセットは、宇宙向けの支援を行うデンマークのNord-Space Aps、台湾の通信機器メーカーのHTCと協力して、VRヘッドセットを宇宙のマイクログラビティ条件に対応するよう構成したものだ。
ISS宇宙飛行士のためのVRセラピーシステム
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2023/11/sub1-96.jpg)
これに対処するため、Nord-Space Apsは、軌道上でのメンタルヘルスを維持するための宇宙飛行士特有のニーズに対応する仮想プラットフォームを作成。
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2023/11/sub2-86.png)
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2023/11/main-2023-11-06T115456.688.jpg)
マイクログラビティ環境におけるVRヘッドセットの課題
![](https://techable.jp/wp-content/uploads/2023/11/subagif_1-2.gif)
マイクログラビティ環境では、方向性を揃えるための重力ベクトルが存在しないため、本来的にはVRヘッドセットが使用不能かつ不安定になるまでのドリフトを生み出す。ほかのVRヘッドセットを使用した過去のプロジェクトでは、使用開始からわずか数分でトラッキングが失われる結果となった。
今回、XRHealth、Nord-Space Aps、HTCは、コントローラーを介した特別なトラッキング方法論とシミュレーターモードを使用して、宇宙で動作するVRプラットフォームを工学的に設計。このVRプラットフォームが宇宙飛行士にどのような好影響を与えるのか、今後も注目していきたい。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000210.000033579.html
(文・Haruka Isobe)