すでに着々と準備が進められているが、どこか傍観者として冷めた目で見ている…という人も多いのではないだろうか?
だが、実は最新テクノロジーを使えば、ものすごく面白いことができる!?
そんな期待を抱かせてくれるのが、新刊「PLANETS vol.9 東京2020 オルタナティブ・オリンピック・プロジェクト」(1512円)だ。
・チームラボや乙武氏が描く “オルタナティブ・オリンピック”
書籍としては珍しく、クラウドファンディングでの資金調達を経て発売されたこの1冊。
評論家としてテレビでもおなじみの宇野常寛氏らが編集する「PLANETS」の最新号で、チームラボの猪子寿之氏、ジャーナリストの乙武洋匡氏ら若手論客数十名が、それぞれの立場から来たるオリンピックとこれからの東京へ、大胆な提言をしている。
・渋谷のど真ん中に競技フィールドが出現!?
中でも一番ワクワクさせてくれるのが、猪子氏が提案する、“参加型・体感型”のオリンピックだ。
例えば、選手たちをホログラムで渋谷に登場させ、そのスピードや高さを街中でリアルに体験できるようにしたり、聖火ランナーから自分たちのスマホにも“デジタル聖火”が灯されるアプリを開発したり、ネットワークを通じて世界中の人々と共に“疑似入場行進”ができるようにしたり…。
単にテレビやスタジアムで鑑賞するのではなく、テクノロジーを通じて私たちが作り合う、未来のオリンピックの姿が描かれている。
・データに裏打ちされた、実現可能な未来
これだけ聞くと、まるでSFの話にも聞こえるが、本書で提案されていることは技術的に “実現可能”なのがポイント。
他にも、パワースーツ等でデジタル技術と身体を融合させた「拡張スポーツ」の可能性などにも触れており、“あと数年でこんな世界がやってくるの!?”と思わず心躍らせてしまう。
・スポーツに興味がなくても楽しめる
また、オリンピック同時開催イベント=“裏オリンピック”として、アニソンなどのJポップライブやグルメフェスタなどを提案。
“バラバラのものたちをバラバラのまま共存させる”というコンセプト通り、たとえスポーツに興味がなくても、存分に楽しめるアイデアが散りばめられている。
・やるからにはとことん面白く!
本書を貫くのは、“どうせやるなら、自分たちの手でとことん面白く!”というポジティブな決意だ。
技術者やクリエイターにとって、最新テクノロジーとその活用方法を示す優れた教本であるのはもちろん、“オリンピックなんて私には関係ない”と思っている人にこそ手にとってほしい1冊となっている。
「PLANETS vol.9 東京2020 オルタナティブ・オリンピック・プロジェクト」は、Amazon、全国の大型書店などで購入可能。
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