NFTを活用したクーポン施策を実行
TISが今年の4月に立ち上げたWeb3関連ビジネスを推進する専門組織である「Web3ビジネス企画部」では、Web3を活用した企業におけるビジョン実現に向けてさまざまな分野でのブロックチェーンを活用した事業に携わってきました。今回の実証実験ではTISが全体の企画運営を行い、スタートアップ企業であるSUSHI TOP MARKETING株式会社の「NFT One Shot」を使用して、TISの出資先であるTinhVan Technologies JSC.のサポートの下、ベトナムのハノイにあるBiblioCafeにてNFTを活用したクーポン施策を行いました。
各社がすでに保有している知見・技術・サポート体制を組み合わせて共創し、3社共同での事業企画議論開始からカフェでの実証実験まで約2か月という短期で行ったとのこと。
NFT取得者にドリンクを無料提供
実証実験では、BiblioCafeの公式Facebookと、店頭で合わせて6種類のNFTを配布しました。公式Facebookからは先着500名の顧客へ1種類のNFTを配布し、そのNFTを取得した顧客が実際にカフェに来店した際、ドリンクを無料で提供しました。カフェでドリンクを購入した顧客へは、購入したドリンクに応じて、NFTを受け取るためのカードを配布しました。顧客はそのカードでスタンプラリーページにアクセスし、NFTを集めていくと、次回利用時にドリンクを無料で提供してもらうことができます。
購入した顧客に配布するカードには、一回しかNFTを発行できないSUSHI TOP MARKETING株式会社の「NFT One Shot」という技術を活用。カードに印刷されたQRコードを読み取ることでNFTを取得できる仕組みです。
NFTクーポン導入効果
施策を実施した7月のBiblio Café全体の売上・販売数量・平均単価は、前年同月比および閑散月と通常月との差異のいずれも改善し、売上は前年同月比で6%アップ、換算月と通常月の差異は10%改善が見られたとのこと。新規来店顧客・販売数量のアップだけでなく、特定ドリンク購入でもらえるNFTを複数集めると特典が付与される施策も同時に実施し、このNFT付き特定ドリンクの平均単価はコーヒー+1.4%、ヨーグルトドリンク+2.7%と店舗全体平均を上回る単価アップを図ることができました。
これらの施策により、新規顧客獲得・販売数量アップ、売上単価アップ、閑散月対策のいずれにも寄与したものと考えられます。NFTという新しい技術で顧客の心をくすぐり「この店舗に来れば何か面白いことに出会えるかもしれない」といった期待感を、今回の体験を通じて与えられたのではないでしょうか。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001424.000011650.html
SUSHI TOP MARKETING株式会社 実証実験詳細:https://www.sushitopmarketing.com/blog/bibliocafe-nftcoupon
(文・我妻歩実)