今後同社は、大阪・咲洲(さきしま)エリアにて、ブロックチェーンを利用したアプリで人流データの集積・分析を行い、効率的な集客と誘導の実現可能性を検証予定です。
サイバートロフィーを獲得できるアプリ
Continuum.Social社は、スマートフォンの位置情報技術を活用し、ARデジタルツイン(サイバートロフィー、将来NFTに変換予定)を獲得できるアプリ「CyberTrophy(サイバートロフィー)」を2023年4月に公開。同アプリでは、アプリの地図上に現実世界の建造物などのサイバートロフィーを配置。アプリユーザーは、現実世界でその場所に行くとアプリ上でサイバートロフィーを獲得でき、それをコレクションとして集めることでさまざまな特典を受けられます。
これにより、アプリユーザーを観光地や街のシンボル地点に誘導しやすくなるでしょう。
個人保有のNFTでコミュニティ組成&データ利用を促進
Web3は、個人がブロックチェーン上に個別データを保有し、管理下に置くことを可能にしました。NFTとして個人が管理するデータは特定のプラットフォームに依存することなく集積・分析することが可能となり、データ利用がより効率的・横断的となります。Continuum.Social社は、NFTの本質が個別データにあると考え、アプリを通じてユーザー個人が個別データをNFTとして保有するプロトコルを構築します。
その際ユーザーには、インセンティブとしてポイント(トークン)が交付され、トークンエコノミーによるコミュニティが組成されます。
ここでのトークンは、貨幣経済の通貨の代替物ではなく、ユーザーのコミュニティでの評価またはレピュテーションを数値化する指標として使用されます。
同社は、この評価経済として使用されるトークンまたはその指標を、直接・間接に他の仮想通貨や地域通貨などの貨幣と交換し反映させるための客観的で公平なプロトコルを創出します。
なお、データ利用から得られる事業収益は、トークンを通じてコミュニティに還元され、コミュニティ価値の向上に寄与するとのことです。
「咲洲テック・ラボ・プログラム」とは
「咲洲テック・ラボ・プログラム」は、テクノロジーを活用した製品・サービスで社会課題の解決に挑戦する企業を応援する取り組み。大阪市住之江区南港に浮かぶ人工島である咲洲エリアを実証実験の舞台とし、技術の検証に加えて、 その製品やサービスをどのように事業化していくのかを考え、形にしていきます。
そして、2025年大阪・関西万博 大阪ヘルスケアパビリオンへの出展を通して、社会実装を目指します。ただし、万博への出展企業は今後改めて選定されるとのこと。
Continuum.Social社の実証実験について
Continuum.Social社は、実証実験を通じて、アプリで獲得されるサイバートロフィーを行動データとして個人レベルでブロックチェーン上に保有し、集積されたデータを分析して人流コントロールおよび誘客が可能かを検証します。同社は、このアプリによりWeb3の世界から導かれる未来社会の新しい価値創造をいち早く現実の世界に導入し、人々に体験してもらうことを目指す構えです。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000117629.html
(文・Higuchi)