横浜市における下水道管きょ調査の課題
横浜市では、下水道管きょ内の状態をスピーディかつ低コストで把握するため、管きょ内の清掃作業と併せてノズルカメラを用いたスクリーニング調査を実施しています。しかし、人の「目」による異常判定では、経験の違いによる判定結果のバラツキや、異常判定作業に時間を要することが課題となっていました。
異常判定支援アプリを開発
そこでアキュイティーは、2020年度に横浜市および日水コンらと「中大口径管路等を対象としたスクリーニング調査技術の実用化に関する共同研究協定」を締結しました。そして、ノズルカメラの画像データを用いて、判定基準の統一化と作業の効率化およびDX化を推進するための異常判定支援アプリ(プロトタイプ)を開発。
同アプリでは、「作業員が動画を再生して異常箇所を抽出する作業」をAIが代替し、破損・クラックとジョイント不良について高い検出率(再現率)を実現しています。
アプリの精度向上や実用化を目指す協定を締結
今回は、上記の検討をさらに推進するため、2025年3月末までの間、新たに共同研究協定を締結。異常判定の精度向上、異常判定項目の追加および横浜市の下水管路における異常判定支援アプリの実用化を目指します。具体的な役割としては、横浜市が教師データ提供など、日水コンが教師データの精査や画像解析結果の評価など、アキュイティーが教師データの前処理や異常判定支援アプリの開発・改良などを担います。
画像処理・AI・センサーを実装するソリューションを提案
アキュイティーは、「視えること」にこだわり、画像処理・AI・センサーなどを最適実装する統合型“視える化”サービス「Bright Capture Solution」を展開中。目視検査の自動化を目的とするAI活用においては、最適なアノテーション手法の選択と、精度を追求したアノテーション画像と明確な判定基準の設定を重視し、そこから画像データを可視化・分析、確度の高い判定結果をもたらす提案を得意としています。
加えて、さまざまなカメラから人の導線や動作を自動検知し、作業効率や導線分析を自動で行う「AI位置測位・導線計測システム」など、省人化やヒューマンエラー削減、作業効率化、危険回避などに貢献するシステムを提供中です。
同社は、これからも「視えること」にこだわり、企業や社会の役に立てる技術とサービスの提供に努めたいとしています。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000100826.html
アキュイティー株式会社 公式サイト:https://www.acuity-inc.co.jp/
(文・Higuchi)