今後は、学校と企業が連携した独自の社会事業モデルの構築に向け、事業パートナーである三井物産株式会社と事業展開に向けた検証を加速する構えです。
生徒の自由な議論やアイデアが創出されるメタバース
従来のビジネス探究授業では、クラス単位・グループ単位で取り組むことで協調性などを重視してきました。しかし、「意見を言うのが恥ずかしい」「空気を読んでしまう」などの生徒も一定数いることが予測されます。そこで「広島メタスクールプロジェクト」では、生徒が校名や名前を伏せたアバターとして参加できるメタバース空間を採用しました。
4校の生徒が入り混じり、普段の属性や周囲の目を気にすることなく、自由に意見を表明することで、生徒個人の「考え抜く力」や「人に伝える力」を養い、チームではなく個人で課題に取り組む姿勢を身につけることを目指します。
高校生やZ世代との議論から得られる企業活動のヒント
株式会社白球は、現役高校生が企業に対して忖度することなく自由な意見やアイデアを言えることは、課題を抱える企業側にとっても大きなメリットを創出できると考えています。「広島メタスクールプロジェクト」の参画企業は、普段なかなかアプローチできない高校生やZ世代と密接に議論することで、定性リサーチ・アイデア共創・新商品開発・プロモーションなどあらゆる企業活動のヒントを得られるかもしれません。
第1回目は、セブン‐イレブンの課題に挑戦
「広島メタスクールプロジェクト」の第1回目として、セブン‐イレブンの店舗に高校生がもっと来店したくなるようなアイデアについて4校の生徒40名と議論を交わし、アイデアを創出していくカリキュラムを実施しました。2023年6月5日(月)には、企業の課題をインプットする全体会議を実施。セブン‐イレブンが現在抱えている課題を生徒に共有し、生徒からの質疑応答も行うことで課題に取り組むための準備会議として開催しました。
約1カ月後の7月11日(火)には、生徒が独自の視点でリサーチ・フィールドワーク・アイデア創出を行った結果を発表する会議を実施。当日は、生徒を7つのグループに分け、少数の生徒と株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの担当者が密なコミュニケーションを図れる場を提供しました。
生徒からは、「コンビニに入ると今の自分にピッタリな商品を教えてくれる」「量り売りのサービス」などのアイデアが発表されたようです。
この取り組みを受け、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンの担当者は以下のようにコメントしました。
高校生ならではの率直な意見を頂けました。中には耳が痛い意見もありましたが、それこそ貴重な気付きを得ることができたと強く思います。(一部抜粋)
全国展開も視野にプラットフォーム構築へ
株式会社白球は、今回の取り組みを通じて「生徒側の価値」と「企業側の価値」の両面を検証できたといいます。今後は、三井物産株式会社とともに、この取り組みを広島県内全域〜全国に向けて展開するべく、企業と生徒が利用できるプラットフォームを構築する方針。
三井物産グループのMoon Creative Lab Inc.が運営する「メタジョブ!」のデジタルワークを推進するための仕組みを、同取り組みに向けて改修することで、スピーディなプラットフォーム化を目指します。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000033698.html
(文・Higuchi)