これを解決するのが、株式会社findが提供する「落とし物クラウドfind」。今回、同サービスを九州旅客鉄道株式会社(以下JR九州)が導入しました。
同社では、JR九州の駅や列車内で拾得した忘れ物を対象品目として、駅係員向け業務用アプリを8月1日から導入。顧客からのLINEでの問い合わせは、9月1日(金)開始を予定しています。
落とし主と駅員、双方の負担を軽減
「落とし物クラウドfind」は、落とし物や忘れ物を検索できるAIを活用したサービス。駅員は、予測変換や画像登録などを用いて、スマホから簡単に落とし物・忘れ物を登録できます。落とし主は、24時間いつでもLINEの専用フォームから落とし物に関して問い合わせることが可能。検索時に落とし物の画像を確認することができ、現物が手元になくても特徴を確認できます。
マフラー、手袋、鍵、ピアスなど、これまで特定が難しかった物も画像認識AIを活用することで見つけやすくなり、受け渡しの際に最終的な本人確認を行うことで、誤渡しを防ぎます。
鉄道業界が頭を抱える!落とし物問題
JR九州では年間20万件近くの忘れ物を取り扱っているそう。現行の管理システムを使った業務はアナログな部分が多く、顧客を待たせることも多いことから顧客満足度に課題があったといいます。そこで、顧客自身がLINEを使って忘れ物の問い合わせを手軽にできるようになるとともに、駅係員の忘れ物にまつわる業務をテクノロジーで高度化することによって、より良いサービスを顧客へ提供するため同サービスの導入に至ったそう。
駅係員向けの業務用アプリ導入により、忘れ物にかかわる業務負担軽減を図るとともに、スムーズな問い合わせ対応を実現します。
全国の鉄道・交通機関における落とし物情報の一元化を目指す
列車内での落とし物に関して、落とし主はどこに落としたか不明確なことが多く、乗り継いだ範囲のすべての鉄道会社に問い合わせるため、鉄道各社は自社に届いていない落とし物の問い合わせも毎日のように受け付けている現状があります。こういった落とし主や駅員の負担を解決するべく、「落とし物クラウドfind」では全国の鉄道・交通機関における落とし物情報の一元化を実現することを目指しています。
同サービスでは、チャットのやりとりはfind社のスタッフが代行。find経由の問い合わせは鉄道会社の垣根を越えた横断的な検索が可能になるため、findと提携している他社路線、施設に届いている落とし物も案内できることが特徴です。
これにより、落とし主の「あちこちに問い合わせるのが面倒」といった悩みも軽減することができます。
世界中の落とし物課題のインフラ基盤に
「落とし物クラウドfind」を開発・提供する株式会社find 取締役COO 和田龍氏は以下のようにコメントを寄せています。東京都内の京王電鉄様ですでに運用が始まっているこのサービスでは、バックヤード業務の効率化だけでなく、お客さまへ対して従来の約3倍の返還が実現できています。導入施設が増えるとネットワーク効果が生まれ、返還率はさらに向上し、当社の「落とし物がすぐに見つかる世界へ」というビジョンを実現できると確信しております。(中略)世界中の落とし物課題のインフラ基盤になるべく、日々努力してまいります。
参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000104939.html
公式サイト:https://www.finds.co.jp/
(文・miyu sato)