同実験は、地方小売店が抱えるデジタル化・DX化対応の遅れを解決するため、行政機関が提供するデジタル化支援事業補助金を活用して官民一体で取り組むもの。今後、地方小売業のDX化のモデルケースになり得ると考えられています。
IdeinのエッジAIプラットフォーム「Actcast」
「Actcast」は、画像や音声などの解析技術を用いて、実世界のビッグデータをリアルタイムに収集・活用するためのエッジAIプラットフォームです。同プラットフォームでは、カメラ・マイク・温度計などを搭載したセンシングデバイスを活用。Idein独自の高速化技術によりAIモデルを軽量化することなく最先端のAI解析ができます。
設置するデバイスは、コンパクトかつ安価で、設置工事もなく導入できるため、コスト削減にもつながるでしょう。
このほか、リモートで複数デバイスの管理・運用ができることや、必要最低限の情報だけをクラウドへ送るためプライバシー・機密情報に配慮しながら利用できることも特長です。
第2回目となる実証実験
「TWINKLE西沢」では、かねてより店舗DXの取り組みを模索しています。その中で、Ideinの汎用デバイスを使った低コストなAIカメラに着目し、Wi-Fi接続のみでデータ取得を開始できるという点も評価できるとして実証実験が実現しました。第1回目の実証実験は2023年3月に実施。AIカメラで取得した来店者属性データ(年代・性別)と人流データから、「来店者の7割が40〜50代」「特に人流の多い時間帯は開店後1〜2時間(10〜12時)と夕刻(16〜18時)」といった傾向を可視化しました。
この結果を踏まえ、第2回目となる今回の実証実験では、AIカメラ2台で取得する人流データとPOSデータを掛け合わせて需要予測に取り組み、適切な人員配置や在庫最適化による売上最大化・コスト削減を目指します。
今後の展開
今後は、前回・今回の実証実験で得られた成果をもとに、テナントの販促支援を含め、売上増加やさらなるコスト削減に寄与する取り組みを検討するといいます。また、データをもとに、来店客層やニーズとマッチしたテナント誘致を進め、来店客・出店テナント双方に寄与する取り組みとして展開していく構えです。
国内外で注目されるIdein
Ideinは、安価な汎用デバイス上での深層学習推論の高速化を実現した、高い技術力を有する企業。「Actcast」を通じて、実用的なAI/IoTシステムを開発・導入・活用する開発者および事業会社を支援しています。日本国内では経済産業省 J-Startupに選定されたほか、日本経済新聞社 NEXTユニコーン企業にも選出。英Arm社のAI Partnerや、米NVIDIA社のInception Program Partnerになるなど、海外でも高く評価されています。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000069.000026271.html
公式サイト:https://www.idein.jp/ja
(文・Higuchi)