だが、このほどラスベガスで開かれた家電展示会(CES 2015)で発表された「WattUp」は、正真正銘のワイヤレス充電。端末をポケットに入れたり、机の上に置いたりしながら、バッテリーチャージが可能だ。
・アプリで設定した端末にのみ送電
まるでマジックのようだが、その仕組みはというと、壁などに設置した給電装置から複数のトランスミッターを使って送電するというもの。あらかじめ、専用アプリで受電設定した端末にのみ電気が無線で送られる。
現在のところ、このワイヤレス充電ができるのは給電装置から半径4.5m以内。ただし、距離によって充電効率が異なり、給電装置に近いほど効率良く充電できる。また一度に充電する端末の数によっても効率は変わる。
・電池残量に応じた自動充電も
開発元のベンチャー企業「Energous」によると、同時に4台の端末を充電するとき、給電装置から1.5m以内であれば送電は4Wになり、3m以内だと2W、4.5m以内で1Wとなる。
一度に充電できる端末は最大12台。スマホにタブレット、その他Bluetooth使用のガジェットなどを同時充電できる。
また、アプリでは端末のバッテリー残量が5%以下になったら自動的に充電されるように設定することも可能という。
何もしなくても端末が充電されるというのは夢のような技術だが、WiFiがあっという間にLANケーブルに取って代わったことを考えれば、意外に早く私たちの暮らしに浸透する可能性は十分ある。
充電できる範囲も今後9mまで広げるとのことで、商品化されれば自宅やオフィスから充電ケーブルが消える日がやってくるかも?
Energous