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東京医科歯科大学×VIE STYLE、イヤホン型脳波計で不安や緊張を解析。医療現場での活用模索

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スポーツや仕事におけるプレゼンテーションなどにおいて、不安や緊張によってパフォーマンスが低下してしまった経験がある人も少なくないのでは。

国立大学法人東京医科歯科大学(以下、東京医科歯科大学)とVIE STYLE株式会社(以下、ヴィースタイル)は、イヤホン型脳波計を用いて、不安・緊張といった精神状態を解析・改善し、臨床場面でも活用するための共同研究を開始しました。

「あがり」を解消する手段は身近にない?

ストレスやプレッシャーによって不安・緊張が生じ、一時的に動作などを円滑に行うことができなくなることを「Choking under pressure」現象と呼び、日本では「あがり」ともいいます。

こうした「自分でコントロールしたくてもできないメンタル状態」に関しては、専門的なセラピストによる認知行動的な療法か、実験室環境で行うニューロフィードバック、投薬などが提案されます。

一方で、これらは、多くの人が手軽に利用できる手段ではないことが課題です。

不安・緊張を緩和・解消する新たな介入手法を開発

そこで、東京医科歯科大学とヴィースタイルが共同研究を開始。不安や緊張状態に対して、在宅でも行えるような簡易な訓練プログラムの開発を進めます。

同研究では、東京医科歯科大学が強みとする各種精神症状への生物学的精神医学のアプローチと、ヴィースタイルのイヤホン型脳波計「VIE ZONE」と汎用ニューロフィードバックアルゴリズムを組み合わせます。

まずは健常者を対象に、不安・緊張状態を「VIE ZONE」を用いて把握することが可能かどうか検証。その後、不安・緊張状態でない状態との判別が可能かを検討します。

将来的には、不安・緊張だけでなく、焦燥・渇望といった他の精神障害と結びつきやすい状態に関する応用研究も行い、「症状を緩和・解消するための新たな介入手法」としての開発を目指します。

革新的な脳波計測デバイス「VIE ZONE」

同研究で活用される「VIE ZONE」は、イヤーチップが電極となり、耳(外耳道)から脳波を取得できるウェアラブルデバイスです。

「VIE ZONE」は、従来課題だった日常生活における脳波計測デバイスの煩雑性(装着するのが面倒、見た目が悪いなど)を解消し、いつものようにイヤホンをつけるだけで脳波を測れるという点において革新的と言えるでしょう。

ヴィースタイルは、研究者および共同研究パートナーへ向け、「VIE ZONE」と脳波解析プログラムを提供する基本ライセンス販売を2023年1月に開始。

同社では、ニューロテクノロジーの研究開発を促進し、あらゆる産業や業界での利活用を目指しています。

参考元①:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000067474.html

参考元②:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000067474.html

(文・Higuchi)

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