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Tech eスポーツを通じて認知症予防へ。測定した脳波を分析するプログラム、来年度以降事業化へ

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eスポーツを通じて認知症予防へ。測定した脳波を分析するプログラム、来年度以降事業化へ

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高齢化が進む日本において、高齢者人口の増加率より高い推移で認知症患者数が増加しています。認知症の予防や進行を抑えるためには、さまざまな運動やソーシャル活動が重要とのことです。

NOK株式会社(以下、NOK)は、eスポーツが認知症予防の一助になる可能性があることに着目。株式会社リトルソフトウェア(以下、リトルソフトウェア)とともに、eスポーツを通じた認知症予防プログラムのパッケージ化に向けて今年2月より開発を進めています。

eスポーツを通じた認知症予防の効果を可視化

各自治体で高齢者の健康づくりや社会との交流促進のためにeスポーツを活用する動きがありますが、実例による効果の可視化が少ないといいます。

NOKらが共同開発しているプログラムは、NOKの生体用信号ゴム電極「Sottoブレイン(そっとブレイン)」を実装した脳波測定デバイスと、リトルソフトウェアの分析アプリケーションを組み合わせたもの。

ソフト面とハード面で両社の技術・分析力を融合させた、高齢者向けの脳波測定プログラムのパッケージ化を目指しています。

そして、eスポーツを通じた認知症予防の効果を明らかにし、MCI(軽度認知障害)患者の早期発見にも貢献したいとのことです。

取得が難しいとされる脳波を取得可能

「Sottoブレイン」は、イオン化処理により耐分極電圧特性に優れ、マイクロボルト単位の微弱な電位を頭皮上から取得できる電極。

脳波は筋電や心電に比べとても微細な信号のため、取得が難しいとされていますが、NOKの“銀の粒子をゴムに均一に分散させる”という配合技術により、金属に近い導電性を実現しています。

また、ゴム素材のため、軽く押しあてるだけでストレスなく微少な電位を取得でき、測定の際に電極糊(ジェル)が不要で、洗髪の必要なく繰り返し使用できるのもポイントでしょう。

プレイ中の注意力・脳の活動状態・学習力を可視化

NOKらの共同開発プログラムでは、「Sottoブレイン」を実装したデバイスを被験者に装着し、eスポーツをプレイしてもらい、脳波を測定します。

分析アプリケーションにより、プレイ中の注意力・脳の活動状態・学習力(認知力)が可視化されます。

2024年度以降の事業化を目指す

NOKらの共同開発プログラムは、2024年度以降の事業化を目指しており、高齢者施設やフィットネスクラブなど、気軽にeスポーツに取り組める場所への導入を視野にいれています。

さらに将来的には、eスポーツだけでなく脳力トレーニングや運動などが認知症予防にもたらす効果を可視化し、日本発の認知症予防プログラムの確立と普及を目指すとのことです。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000096493.html

(文・Higuchi)

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