脳MRI画像の情報を十分に活用できる環境を目指す
脳MRI画像には、生活習慣や血圧管理が脳に対して及ぼす影響、物忘れやふらつきといった症状がある際の専門医への受診判断に貢献する情報などが詰まっていますが、十分に活用されているとは言えないようです。AI画像解析技術を活用することで、関連する情報を定量的に捉えるとともに、脳と身体の関連を多角的に評価し、分かりやすく伝えられるようになることで、よりよい生活習慣の改善や血圧管理、早期の専門医への受診に結びつく可能性があるといいます。
この点に着目した虎の門病院は、AI画像解析を活用した受診者参加型の先進的脳ドックプロジェクトを立ち上げました。
AI画像診断支援技術「EIRL Brain Metry」
エルピクセル株式会社は、ライフサイエンス領域の画像解析に強みを持ち、医療・製薬・農業分野において画像解析技術、とりわけ人工知能技術を応用することで、高精度のソフトウエアを開発しています。医療現場へ向けては、AIを活用した独自のアルゴリズムによって、脳MRIや胸部X線などの医療画像情報を解析し、効率的かつ正確な診断を支援するAI画像診断支援技術「EIRL(エイル)」を提供しています。
今回のプロジェクトでは、「EIRL」シリーズのひとつ「EIRL Brain Metry」を活用。MRI画像から白質高信号領域などの自動計測とスコア化を実行し、白質などの評価における医師によるばらつきをなくす狙いです。
海馬をAI解析する認知症リスク検査「BrainSuite」
株式会社CogSmartは、AIによる認知機能低下リスク分析と対策アドバイスを可能にした認知症リスク検査サービス「BrainSuite(ブレインスイート)」を展開中。同サービスでは、記憶を司る“海馬”の体積や微細な萎縮程度を精密にAI解析し、東北⼤学加齢医学研究所における8年間の脳の変化を追った脳画像データベースなどの脳医学研究の成果をもとに、将来認知症になりやすい状態かを計測します。
今回のプロジェクトでは、海馬体積などの自動計測にて協力するようです。
エルピクセル株式会社 取締役ファウンダー 島原 佑基氏は、「この提携によりAIの普及がさらに加速し、より多くの医療機関様、患者様に、安心と革新を提供できるように努めてまいります」と伝えています。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000057.000010005.html
(文・Higuchi)