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ポーラ化成工業ら、熱中症リスク判定AIカメラの実証試験を開始。建設現場での有用性を検証

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ポーラ化成工業株式会社(以下、ポーラ化成工業)はこれまで、豊田工業高等専門学校(以下、豊田高専)や株式会社DUMSCOと連携し、カメラに顔をかざしてリスクを判定できる熱中症予防システム(熱中症リスク判定AIカメラ)の開発を主導してきました。

今回、ポーラ化成工業は同カメラの試作開発品を実際の建設現場に導入した際の価値を検証する社会実証試験を2023年6月から9月の期間に行うと発表。試験には、株式会社竹中工務店、太啓建設株式会社、三和建設株式会社が協力しています。

熱中症リスク判定AIカメラ

同実証試験は、協力企業3社の建設現場から、規模や施工内容などが異なる複数の場を選定し、熱中症リスク判定AIカメラの有用性や使用性を確認するというもの。

使用される熱中症リスク判定AIカメラは、豊田高専の熱中症リスク判定AI技術を基盤に、建設現場における熱中症対策としての活用を見込んで開発されたシステムで、形態は熱中症リスク判定AIのアプリケーションが搭載されたカメラ付きタブレット端末です。

体調不良・朝食抜き・運動後疲労など生体内リスク要因を顔画像から割り出し、外気温・湿度など外的要因も統合し熱中症リスクを判定。結果は色やアラート音で作業者へ伝達され、現場監督は、PCやスマートフォンで人員全体のリスク判定データを確認できます。

熱中症発症の未然防止を図る

今回の実証試験では、タブレット端末を休憩所の入り口など建設作業員の行動導線上に据え置き、作業員は朝礼前と昼休憩前を中心に一日複数回カメラに顔をかざし、熱中症のリスク判定を行います。

リスクが高いと判定されたら、作業員は職長や監督者へ申告し、職長や監督者はリスクの高かった作業員への体調確認を優先的に行うことで、熱中症発症の未然防止を図ります。

なお、今回の試験では熱中症リスク判定AIカメラの導入により、現場管理者や職長にとって現場安全管理や工程管理に有用となるか、作業員自身の健康意識の向上につながるか、現場内での最適な設置場所や運用などを検証するとのこと。

また、試験から得られた情報をもとに、現場でのより有効な活用方法の検討や課題抽出を行うこととしています。

なお実証試験での知見をもとに2024年夏季に向けて改良を進めるほか、第9回猛暑対策展(東京)や建設DX展(大阪)において開発進捗について公開し、建設業界内での一層の連携を図る考えです。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000092303.html

(文・Haruka Isobe)

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