さまざまなシーンで活躍するウェアラブルテクノロジーが次々と登場している。専門職業の人に特化したウェアラブルも見られるが、「DAQRI Smart Helmet」もそんな1つ。AR(拡張現実)技術を手がけるDAQRIが開発したもので、ARを搭載したスマート産業用ヘルメットである。
AR(拡張現実)搭載のハイテクなスマートヘルメット
大きな機械を取り扱う場所や建築現場などでは、頭を保護するために固いヘルメットを身に着ける必要がある。「DAQRI Smart Helmet」は頭を衝撃から守る役割だけでなく、現場の作業進行などを把握する便利な機能が満載だ。
ひさし部分がディスプレイに、測定データ表示
目を保護するひさし部分は、透明なディスプレイでもあり、さまざまな情報を映し出す。ヘルメットには360度の視界を網羅するよう、数台のカメラが搭載されている。現在地などをマップ表示したり、周囲環境の温度や光の明るさレベルなどの測定データを検出する。
ヘルメットのディスプレイには、現在おこなっている作業に関連したデータがオーバーレイ表示される。例えば、ヘルメットを装着しているユーザーが、ある機械のメーターを目視すると、測定値のほか正常値などの関連するデータが呼び出される。測定されたデータはそのまま記録され、後にデータを閲覧したり、他ユーザーとシェアすることが可能だ。
ジェスチャーや音声認識する機能も
またヘルメット内のセンサーが、ユーザーのジェスチャーや音声を認識するようになっており、作業の手を止めることなく、ヘルメットに指令を送れるという。スマートウォッチと連動させることもできるので、いちいちポケットからスマートフォンなどのツールを取り出して、作業手袋を脱いでボタンをタッチする、なんていう手間も要らない。
まさに作業現場にピッタリなスマートヘルメット。このように使用場所やシーンに特化したウェアラブルは、今後ますます増えていくのかもしれない。
DAQRI Smart Helmet