周囲で検知した“危険音”を可視化する「Otosense」
そんな聴覚障害者をサポートしてくれるのが「Otosense」というアプリ。ユーザーの周囲で特定の音を検知すると、フラッシュしたり、バイブレーションすることで注意を促し、音を“可視化”“触覚化”して認識させてくれるツールだ。
「Otosense」は、流れている音から曲名を特定するアプリ「Shazam」と同じような仕組みで動作する。ただし、こちらはユーザーのいる実際の環境で発生している音にフォーカスし、アプリのライブラリに登録されている音とマッチングするかどうかをチェックする。
アプリをインストールすると、例えば火災報知機やガラスが割れる音など、もしライブラリに登録されている音を検出した場合には、ソフトウェアが起動し、リアルタイムでユーザーのスマートフォンやタブレットに、ビジュアルのアラートを送って知らせてくれる。このアラートはカスタマイズが可能で、追加でバイブレーションが発動するように設定することもできる。
既存ライブラリに、新たな音を追加可能
もし、ユーザーが普段行く場所や自宅周辺で発生する音の中で、登録ライブラリに該当するものがなかった場合、最大10の音をデータベースに追加することができる。開発チームとしては、2015年度中に最大50のオリジナル音を登録できるように、サービスを拡充したい意向だ。
ネット環境がなくても動作 スマートウォッチやライトと連動も
この「Otosense」が優れているのは、インターネット接続環境がなくても動作するという点。ただし、通信環境がある場合には、各ユーザーのスマートフォンがライブラリ該当音を検出したとき、自動でクラウドに同期し、アプリのネットワーク内で、他のユーザーたちに危険を知らせることができるという。
アプリはスマートフォン、タブレットで動作するほか、PebbleスマートウォッチやPhillips Hueスマートライトにも対応している。例えば、自宅で危険音を検知したとき、スマートライトが点滅したり、色が変化したりして、ユーザーに知らせるようなことが可能になる。
「OtoSense」は現在のところ、Androidのみに対応しているが、近いうちにiOSにも対応する見込み。
Otosense